卵のお題から生まれたコメディミステリー、今回はのっぺらぼうさんが主役です。
みんなに『ハッピー』を届けようと、日々人々を驚かすお仕事に励む彼は、ある日、殺人事件の被害者の幽霊に間違えられてしまいます。
なぜ被害者の家族はのっぺらぼうさんを、顔のない殺人事件の被害者と思ったのか。
いならぶ関係者に囲まれて困惑するのっぺらぼうさんの迷推理が始まります。
ジェネレーションギャップ、海外の都市伝説、日本の神様達。
いろんな考察をもとに彼は真実を導き出します。
なるほどね!と素晴らしいオチに納得です。
ツッコミどころ満載のこの作品、面白いですよ〜!
途中からもうずっと「!?!?!?」の連続でした。タイトルやあらすじからは想像もつかない怒濤の展開です。
本作は主人公の「のっぺらぼう」が、「顔のない死体で発見された故人」の幽霊だと勘違いされて事件に巻き込まれる――というドタバタ劇から幕を開けます。
まず前編でのっぺらぼうがコテンパンにいじめられるのがほんとに面白いです。「そこまで言わなくても……(泣)」と読者まで言いたくなるレベルにディスられまくりますw
そういったコメディー展開もさることながら、本作が真に牙を向くのは後編。延々と目まぐるしく変化する展開。
ネタバレせずに説明するのが難しいですが、ストーリーがどこへ突き進むのか全く予想がつかないまま物語が進んでいきます。どんでん返しを巧みに操る手管は流石の一言です。
毎回思わされることですが、お題「卵」からこんな物語を創出される想像力・創造力にただただひれ伏す他ありません。
3800字オーバーから削られたというだけあって、非常にアイデア密度の高い濃厚なストーリーとなっています。大変な力作です。
未読の方は是非お読みください!
江戸時代頃より認知されるようになった妖怪・のっぺらぼう。
本作は舞台を現代に移して、のっぺらぼうが大活躍!
よってその姿も、多少は現代的な見た目に!(顔はつるつる卵のままですが!)
彼はスーツを着込み、『ハッピー』を届けるという謎の目的をもって、人々を驚かせておりました。
一月一日のめでたい日にも、休まずに夜道でスタンバイ。
と、そこに一人の女の子がやってきます。
蹲る彼に、親切にも声をかけてくる女の子。
そこで顔を上げるのっぺらぼうですが、女の子は以外にも「もしかして、お父さん?」と一言。
どうやらその女の子の父親は、上から落ちてきた植木鉢に顔をつぶされ、亡くなったらしく……家に連れ帰られ、彼女の死んだ父親の霊と疑われることに!
前編でのいじり倒されるのっぺらぼうに、爆笑必至でした!
そして後編、なぜ女の子は「父親の霊」と思ったのか、父親はなぜ死んだのか、のっぺらぼうはなぜ『ハッピー』と言っていたのか……その他すべての謎が明らかにされます!
天才の構成に脱帽するのみです!
是非ともご一読のほど、爆笑と驚嘆をお楽しみください!
まず初めに、読み終えた時の感想を……
「要素と要素を繋げていく連想力、面白すぎる!」
作者・黒澤 主計様の大きな特徴の一つに、「妖怪など人外が主人公でも、なぜか共感できてしまう」という揺るぎない独自性があります。短編で特に発揮されがちなコメディ力、リズム感も良くスラスラと読み進められてしまう。前編で4千字ほどあっても、本当にあっという間に感じるほど面白く、しかもインパクトが強くて印象深い。
そして「前編」でしっかりと掴まれた興味に、全力で応えてくれる「後編」の秀逸さ……今回も、やられました。
しかも「真実が真実に連環していく」凄まじい連想力で! 二つ、三つと明かされていく真実のインパクトに、圧倒されっぱなしでした。
本来なら関りがなさそうな出来事や逸話を、見事に繋げて種明かしに繋げていく……これってミステリーの醍醐味ですよね? 黒澤様は本当に、その表現力や魅せ方が、作家性に根付いているかのような上手さ。天才とは、こういうことなのでしょうか……(震え声)
本作における「妖怪のっぺらぼう」の真実、そしてその先にもある幾重もの驚き、必見です……! 是非ともご一読をおすすめ致します~!
スーツ姿で、何かを探している男に会ったら声をかけてみましょう。
そいつはおそらく、……まあ本来なら、正月に会えばハッピーを与えてくれる存在なのですが、
今は存在を忘れ去られ、ただの「のっぺらぼう」という妖怪に成り下がった悲しき妖怪に
ございます。
物語は、この、驚かせたいんだか笑かしたいんだか、この怪しい妖怪が、ある母娘に声をかけられ、仕事をしたつもりが……おや? 思ってる反応と違うぞ?
という物語にございます。
皆様のいう通り、まあ、彼の方と、彼の方がまさかそんな方々だったとは……ねえ。
スーツ姿で二人で並んだら、時期的にも THE 漫才に出られそうですね。
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以下、ネタバレを含みますよ。未読の方はご反転願います。
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さて、現在黒沢先生に風邪を伝染そうと画策している私から、
皆様に朗報がございます。
もちろん黒澤先生は、この物語の続編を書くことを予定してございまして。
ええ。今年中に発表される予定です。
『お二人』が再開したのが正月から一ヶ月経っているということで、
2026年は2月のある日のことでした。
「ふくわらいをやってみたい」
と言う綾子ちゃんの元に帰ってきたのっぺらぼう。
喜んでさせて見せたら、案の定、いや、想像以上に妙ちくりんな顔になってしまい申した。
相方のスレンダーマンにも笑われ、傷心ののっぺらぼう、いや、もはや、変な顔の男。
彼はその怒りから、福禄寿を辞め、
慈英尊(じえいそん)と名を改もうした。そして妙ちくりんな顔をマスクで隠し、
相変わらず人々を追いかけまわる危険人物となり申した。
なんでも綾子ちゃんが福笑いをやったのが、
2026年の、2月の13日、金曜日だったために、
以後彼は13日の金曜日になると現れては、人の顔を笑うやつをしばいていく……
このような悲しい物語を執筆中にございます!!
ご期待ください!!!
人を驚かす妖怪、のっぺらぼう。今日も少女を怖がらせようとしたが、なんと死んだ父親の幽霊だと思われてしまった⁉
どうやら彼女の父は「顔のない死体」となって発見されたらしい。
さらに、刑事は「被害者が実は生きているのでは」とミステリーの定番のようなことを言い出した! のっぺらぼうと信じてもらえないのっぺらぼう、一体どうなる⁉
普通は人間を恐怖に陥れるはずののっぺらぼうが、人間の勘違いに巻き込まれて困ってしまうというのがもう面白い本作。
まさかの探偵役になったのっぺらぼうが事件の謎を推理、さらには自身の謎にまで迫っていくという、謎解きまくりのミステリー!
おまけに、タイトルからは予想もできないおめでたい展開が待ち受けているのだから凄い。
笑いと驚きと幸せが詰まった、縁起のいい物語をお楽しみください!
この作品の主人公はなんとのっぺらぼう。
普通、のっぺらぼうなんて主人公にしたら怖い作品になりそうなもんですが、この小説は終始コメディ色が強いので、ホラーが苦手な人も楽しめると思います。
さて、その主人公ののっぺらぼうなんですが、いつものように怖がらせようと、声をかけてきた女性に目も鼻も口もない顔を見せるんですが、なんとその女性の父親の幽霊だと勘違いされてしまいます。
どうやらその父親は事故で顔を損傷して、顔のない死体になってしまったらしい。
厄介ごとに巻き込まれそうな気がしてのっぺらぼうが逃げようとしていると、今度は父親の死について捜査していた刑事が現れる。
その刑事は主人公がその父親の幽霊であることを疑問視し、主人公がなんらかの化け物で、父親は本当は生きているんじゃないかと言い出す。
いったい、何が正しいのか。
後半で明らかになっていく真相には、何度も驚かされました。
読み終わった時にはその見事な構成と結末に、思わず拍手をしてしまいましたね。
皆さんも是非この作品を読んで、衝撃を受けてください。