気付けば最後まで読んでいた

〝私〟が友人である〝あなた〟に対しての想いを語りかける手紙のような形式の本作。
出会いから友人として仲良くなっていったこと、そして〝私〟が想いを募らせるようになっていったことがつらつらと描かれています。
これだけ聞くと途中でダレてしまうのではと感じる方もいるでしょう。作中では特に事件が起こるわけではありません。強いて言うなら〝私〟が語る彼女の過去がそうで、その中には読み進めるのがしんどくなるような内容もあります。〝私〟の〝あなた〟への異常とも言える執着心を感じさせる内容もあります。それらが独白のように、ただひたすら語られている。それなのに気付けば最後まで読まされていました。

実のところ、私が最初にこの作品を読んだのはこのレビューを書く数日前です。その時もレビューを書こうとしたのですが、言葉がまとまらず一旦諦めました。けれど頭のどこかにずっとあって、それで今日再び読み直した次第です。
一度読み始めれば最後まで読まされ、読んだ後は頭の片隅にずっと残る。そんな不思議な力のある作品です。

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