確かにそりゃあそうなるよ、とラストで色々と納得

 これは「かさじぞう」とか「あしながおじさん」とか、そういう存在に「なろうとした」人物の物語なのかもしれません。

 主人公は桜木フユコさんというシングルマザーをひそかに応援している。
 そしてこっそりと食料品などを差し入れ。それもフユコさんが喜んでくれそうなものをリサーチして、という風に。

 本人の視点なので「あたたかい何か」が行われているような気がします。
 でも、あれ? なんかおかしいぞ……。

 「かさじぞう」とか「あしながおじさん」の中では成立していたこの話、実はかなり「手順」が大切なのかもしれないな、と思わされました。
 そして、その「手順」を間違うとどうなるか。

  「だよねえ」とつい苦笑も浮かんでくるラスト。たしかに色々と納得させられる感じ、とても面白かったです。

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