伝ふべき言の葉消えた秋空に  交ふ赤蜻蛉想ひのみのせ

三浦半之丞という少年剣士が思慕する成沢忠弥への思いを並べる。
本作は、そんな作品です。

稽古の後、姿を消す忠弥。
それが気になる半之丞。
彼はその日、たまたま土手で忠弥を見つけられました。
はてさて、このあとどうなりますやら────

ふとしたやり取りの中に封建制度下の身分の差、年齢の差、武士という家を繫ぐ立場、思いを拒まれる怖さが垣間見えます。

本作を読む方は、時代や性別や年齢を越えて、人を思う気持ちに共感できることと思います。
そして何より登場人物たちの稚い青い息吹を感じられるでしょう。

心地よい作品です。
ご一読を、お勧めいたします。

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