本当に好きな気持ちは胸に迫ります。だけどその気持ち、理解はできません✩

最初に言います。
ありえない面白さです。

何度か読みました。
でも残念ながら、
なんにも同意はできないのです。

あまりに真摯に語るので申し訳なくなります。
というか……笑いました。
もしこれが笑いを意図しない作品ならば、
ド失礼なのです。申し訳ないです。

人類よりも大きな人類型の存在への憧憬、畏敬、恐怖、偏愛。
そういう名付け難い〝大きな感情〟を語るエッセイです。
性向または性癖の吐露と言い換えられるかもしれません。

いちいち面白いのです。
引用します。
第二話〝サイズフェチという性癖〟より

〝サイズフェチも様々な人間が存在しており、大きく分けると「巨人が好きな人」と「自分が小さくなるのが好きな人」に二分される。もちろん私は前者だが〟

〝もちろん私は前者だが〟 

この〝もちろん〟でリアルに吹きました。
なんで〝もちろん〟なのか。訳がわかりません。

〝もちろん私は前者だが〟 
いつか口に出して使いたい日本語です。

こんなふうに、本作は枚挙に暇がないほどのパンチラインの宝庫です。

〝「巨大化は負けフラグ」なんて言葉をよく聞くが、そんなものサイズフェチには通用しない〟(サイズフェチという性癖より引用)


負けフラグの内容も、それが通用しないことも初耳です。
この前提から知らないことを当たり前のものとして語られる感じが楽しいのです。

そして、とうとう燈さんはAIにも巨人の物語を書かせてはダメ出ししています。

〝個人的には、現段階では「巨人」が舞台装置から抜け出せていないと思うので、もっと巨人とは何か? を突き詰めていってほしいと考えている〟(生成AIと巨人の物語より引用)

なんかAIが可哀想くないですか?
知らんもん。AIはそんな性癖。

ことほど左様に。
全篇が高熱量で書かれたピーキーなエッセイなのです。
ほんとうにお勧めしたい。

最近読んだエッセイでダントツに面白いです。
絶対に多くの人に読んで欲しい。
そして、燈栄二さんのヤバさを遍く世に知らしめたい。

そんな作品です。
一読を強くお勧めします。