概要
時効まであと半日。逃亡に疲れ果てた女は、雪の日本海で何を思う
これは2025年9月に書いた、「3000字以内の短編」の企画に出した作品のリメイク版です。
字数の関係でラストシーンを詰め切れなかったのを、ちゃんと物語として完結させてみました。
本作のモチーフにしたのは、福田和子事件です。殺人を犯して逃亡し、15年近く全国を転々とし、時効まであと21日というところで、福井のおでん屋の女将をしていた時に逮捕されました。わたくしはそのニュースを見て、罪は罪としても、15年近く逃亡し続けた女の、それも時効間際の心境というものに思いを馳せないわけにはいきませんでした。その頃に考えたことを、今回、短い小説にしたものです。もちろんフィクションです。
現実の福田和子事件はこちら。ウィキですけど。改めて読み返してみると、これは衝撃を受けざるを得ないですね。まさに
字数の関係でラストシーンを詰め切れなかったのを、ちゃんと物語として完結させてみました。
本作のモチーフにしたのは、福田和子事件です。殺人を犯して逃亡し、15年近く全国を転々とし、時効まであと21日というところで、福井のおでん屋の女将をしていた時に逮捕されました。わたくしはそのニュースを見て、罪は罪としても、15年近く逃亡し続けた女の、それも時効間際の心境というものに思いを馳せないわけにはいきませんでした。その頃に考えたことを、今回、短い小説にしたものです。もちろんフィクションです。
現実の福田和子事件はこちら。ウィキですけど。改めて読み返してみると、これは衝撃を受けざるを得ないですね。まさに
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!逃げた果てに待つものは
愛するクズ男を殺し、25年間逃亡を続けた女を描いた本作。
すぐに捕まり情状酌量の余地をもらったほうが良かったのか、逃げて良かったのか、女はまだ答えを出せないでいる。
時効まであと8時間。
それをひたすら待つ女に、靴音が忍び寄る。
日本海の描写や女の心理など、とても美しい筆致で描かれています。
クズ男を愛してその果てに殺してしまったけれど、優しい笑顔が思い浮かぶという女。
あと8時間。
それを応援してしまう私がいました。
ラストを書き換えたと書かれていましたが、とても素晴らしい出来栄えになっていると思います。
旅情サスペンスを見ているような、重くはらはらする展開が見事でした…!…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人はだれも自分からは逃れ得ない
本作は、愛憎の果てに交際中の男を殺めた女の逃亡中の心情を記している。
描かれたのは、妄執に駆られ執着から逃れられず固着する心。
自分自身を自由にできないのだから社会の枷からだって、逃れられるはずもない。
執着から逃れる術はない。
償わない罪が許される場所は、どこにもない。
安心して生きて行ける場所は、どこにもない。
そんな心情と最愛であった我が手で殺めた男の面影が繰り返し綴られる。
閉塞感しかない文章の繰り返しに読む者も追われて、追い詰められる。
愚かしく、どうしようもない、どこにもいけなかった者の記録。
ただ、誰もが賢明に生きられるわけではない。
過たないわけではない。
それでも生…続きを読む