ある遺跡の発掘から始まる、壮大な物語

 最近、発掘が始まった穴穿遺跡。
 そこで奇妙な土器が出てくる。
 それはクラインの壺のような形をしていた。

 どうしてこんなものが出てきたのか?
 そこから物語は大昔の時代へと移る。


 ある国に謎の穴があった。
 その穴は昼に見ると夜空のようで、黒い空間に星々の輝きがあった。
 逆に夜に見ると昼のようで、眩しいくらいに光っている。
 その国では、穴穿の神事と言って、
「ほ――ぢ、ほぢ。ほ――ぢ、ほぢ」と詠唱しながら光る神宝を持ってその穴に入っていくという行事があった。

 それを行うのは穴穿の皇子と呼ばれる者。この国一の美貌を誇る姫は、彼の妻にならないといけないようだ。
 彼は見目が悪かったので、嫁ぐことを周りは不幸なことだと思っていたようだが、姫はだんだん彼に惹かれていく。
 しかしそんな二人の恋路や神事を邪魔しようとするものが現れる。
 さあ、ここから二人の仲は、神事はどうなってしまうのか。続きは是非あなたの目で確かめてほしいです。

 非常に壮大でロマンのある話で、読みごたえがありました。おすすめです。

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