中学生の主人公はある日、これまでほとんど接点のなかった八十島くんに家を訪ねられ、半ば強引な形で折り紙で遊ぶことに——。いやあ、なんて悲しいお話でしょう。主人公はただ、救われたかった。主人公にはこれしか縋れるものがなかった。八十島くん——彼に教えられた折り紙しか、主人公を支えてくれるものはなかった。八十島くんは、天使か、悪魔か。彼の教えてくれた折り紙は、主人公にとって だけでなく、特別なものだったのか。それとも、なんてことのないものだったのか。すべては偶然か、必然か。どうそご自身で、確かめてみてください。
紙を折る、神事の幣や、贈り物に添える熨斗がそうであるように、それは一種の儀式。儀式というもののなかには、人を祝うのではなく、呪う行為もまた古今東西行われてきました。行われてきたということは、それを望む人間が数多くいたということ。そして、望みというものは、往々にして果てしないもの。そんな禁断の扉を開くすべを携えて「彼」は訪ねてくることがあるかも知れません……。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(75文字)
2人の少年の切迫した心情が、折り紙を折る指先にこめられる。美しいシーンが目に浮かびます。登場する道具も、ホラーファンにはたまりません。 主人公の状況が多く語られていないにも関わらず、その激しい感情がほとばしり、凝縮された終わり方。ぜひ後味の悪さを堪能していただきたい作品です。
意外性のある展開で面白かったです。文章も良く引き付けられました。後味の悪い感じもホラーらしく良かったです。
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