物語としても創作論としても楽しめる「非」AI生成作品。
- ★★★ Excellent!!!
こちらの作品は、『AIに小説を書かせてみた!』というタイトルではありますが、人間執筆の「非」AI生成作品となります。AIが小説を書く時代、AIに書かせるフリで小説を書くというコンセプトで執筆された、なかなか野心的な作品となっております。
いまやAI執筆小説ブームを題材とした小説はカクヨム上に多く存在し、それらは既視感を覚えるような展開が多かったりして食傷気味に感じている方は多くいるとは思います。この作品の一読者である私がそうであったようにです。しかし、この作品は、どの作品とも違い、どの作品よりも新しいと感じました。
――これは、ただの小説ではありません。
―― あなたの読書体験そのものへの挑戦状です。
あらすじに書いてある煽り文句は、まったく間違っていませんでした。物語としても創作論としても楽しめる「非」AI生成作品。人とAIと創作に関するメタフィクション小説として、イチオシの作品です。