秋の空を見てホッとして、甘いお芋で癒されて、心を綺麗にリセットしよう!

 旅に出たい。この日常から抜け出して、別の土地で別の空気を吸ってみたい。
 そんなことを強く思わせてくれるような、とても素敵なロードノベルでした。

 主人公の淳美は親友である東子を連れて伊東へと旅行に行くことに。
 お芋フェスティバルなどが行われおり、そこでアイスクリームのような食感の焼きイモなんかも楽しめる。

 波打ち際の風景の美しさ、美味しそうな料理やスイーツの数々。「旅行に行くならハ・ト・ヤ」なんてCMで有名な旅館なんかもあったり、「旅」ならではの楽しさが満載。

 全てを忘れ、ひたすらはしゃぎまわれそう。そんな時間を楽しむ二人だったけれど、淳美としては東子に関して心配していることがあり……。

 「日常の憂さや悩み」がしっかりと描き出されることで、「非日常としての旅の楽しさ」との対比となるのがとても綺麗でした。

 センチメンタル・ジャーニーというか、気持ちの区切りというか、日常の悪いものや嫌なものを切り捨てるには、やっぱり旅という非日常が大きな力を発揮してくれる。

 本作はそんな、「旅」という時間が持つ偉大さを感じさせてくれるところが何と言っても秀逸でした。
 伊東への旅行、すごく楽しそうだな。本当に心から癒されそう。一回だけでなく二回でも三回でも訪れて、色々な魅力を楽しんでみたい。

 旅ならではの癒しと充実感。そんな魅力を再認識させてくれる、素敵な作品でした。

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