秋をテーマに描かれたこの作品。その季節について考えますと、紅葉に代表されるような哀愁を帯びたイメージが強いですが、一方で食欲の秋であるとか読書の秋であるとか、他の季節よりも多面的な魅力を包括するイメージがあります。
この作品でのメインテーマは、ずばり食欲の秋です。三連休の初日を使って、アラサー女二人組が伊豆半島を旅します。主人公はぽっちゃり、親友はスタイル美人という凸凹な組み合わせですが、二人はとても仲がよろしいです。伊豆半島の秋を堪能する姿に、こちらまで楽しくなってくること間違いありません。
しかし、この作品はそのまま旅情だけでは終わらず、「転」における急転直下の展開に驚かされました。まだ本格的でない紅葉が一気に色づくかのような鮮やかな展開の変化に、まさしく秋を感じました。
情緒豊かに散りばめられた何もかもが秋の原風景と重なる、繊細な温度感の表現が見事な一作です。
ロードムービー🚗♪
そう聞いて、思い出すのは、
映画『スタンドバイミー』
仲の良い男友達4人が、名声を得るために死体探しに行く物語。
一緒に笑って、歌って、
けど、途中入った沼で蛭まみれになったりのトラブル。
そして、正直な心の内を打ち明けて、一緒に泣く。
ロードムービーって、ヤッパリ、
友情ですよね✨
さすがは小田島様。
アラサー女子2人の楽しい旅行を描きながらも、しっかりと友情を描かれている。
しかも、ホントに一緒に旅をしてる気分になります。
今回の旅のもう1人の主役。
ちっちゃくて、丸っこいコペン号。
そのコペンのバックミラーにぶら下がったマスコット人形になって、一緒に旅をした気分になりました。
旅は良いですよね👀🧳♪
そこでしか、得られない景色、風景。
かけがえのない思い出。
ぜひぜひ、感じてください🤗✨
10月の三連休を前にして、淳美のもとに友達の東子から電話が入る。
スカッとしたいからドライブでどこか行こう――そんなお誘いだった。
そこで淳美は、以前から気になっていた伊豆の伊東で開催される『芋フェス』に行きたいと提案。
翌日、二人は朝6時から伊東に向けてドライブ。
青く澄んだ秋空と広い海が、二人の訪れを出迎える。
伊東……私は訪れたことはありませんが、今作を通してその魅力にやられてしまいました!
深い森に囲まれ、どこかミステリアスな雰囲気の一碧湖。
可愛い家が立ち並ぶマリンタウン。
甘くて美味しい焼き芋や芋スイーツを堪能できる『芋フェス』。
そして海辺にそびえる『サンハトヤ』。
一度で良いから必ずや行ってみたいと思える素晴らしい描写の数々でございました!
そして、淳美と東子の友情が、本当に素敵です。
思い悩んだ心のうちは、やはり海に向かって吐き出すにかぎります!
ロードムービーの良さがすべて詰まった傑作短編、是非ともご一読下さい!!!
旅に出たい。この日常から抜け出して、別の土地で別の空気を吸ってみたい。
そんなことを強く思わせてくれるような、とても素敵なロードノベルでした。
主人公の淳美は親友である東子を連れて伊東へと旅行に行くことに。
お芋フェスティバルなどが行われおり、そこでアイスクリームのような食感の焼きイモなんかも楽しめる。
波打ち際の風景の美しさ、美味しそうな料理やスイーツの数々。「旅行に行くならハ・ト・ヤ」なんてCMで有名な旅館なんかもあったり、「旅」ならではの楽しさが満載。
全てを忘れ、ひたすらはしゃぎまわれそう。そんな時間を楽しむ二人だったけれど、淳美としては東子に関して心配していることがあり……。
「日常の憂さや悩み」がしっかりと描き出されることで、「非日常としての旅の楽しさ」との対比となるのがとても綺麗でした。
センチメンタル・ジャーニーというか、気持ちの区切りというか、日常の悪いものや嫌なものを切り捨てるには、やっぱり旅という非日常が大きな力を発揮してくれる。
本作はそんな、「旅」という時間が持つ偉大さを感じさせてくれるところが何と言っても秀逸でした。
伊東への旅行、すごく楽しそうだな。本当に心から癒されそう。一回だけでなく二回でも三回でも訪れて、色々な魅力を楽しんでみたい。
旅ならではの癒しと充実感。そんな魅力を再認識させてくれる、素敵な作品でした。