記憶の足元が揺らぐ。

 主人公の女性は大雨の日に峠に差し掛かっていた。しかしそこで土砂崩れに遭遇し、道が閉ざされてしまう。先に来ていた男性二人に助けられ、二人と共に唯一の建物だった古びたドライブインに避難する。そこには数人の男女が既に避難していた。しかも、水分は残っていた野菜からとるしかないという状況。
 不協和音が響く中、避難していた男性の一人が惨殺死体となって発見される。助けはなく、外との連絡もつかない。逃げられる道もなく、犯人はまだここに潜んでいる。もしかしたら、避難者の中に殺人犯がいるかもしれない。不協和音はさらに軋みを上げていく。そんな中、第二の犠牲者が出る。
 主人公は疑心暗鬼と推理戦の中、気を失ってしまい……。
 
 この中に犯人はいるのか? 誰かが嘘をついている? 犯人の動機は?
 謎が謎を呼ぶクローズドサークルミステリーが幕を開ける。
 しかも、それだけでは終わらない。

 推理していくと、読者の方まで疑心暗鬼に捕らわれる一作でした。
 主人公の記憶が鍵らしいのですが、謎が次々と湧いてきて、ぞくぞくします。

 是非、御一読下さい。

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