ミステリー? ホラー? 「絶対何かある」が斜め後ろから襲い掛かる。

土砂崩れで塞がれ、脱出できなくなった旧道。嵐に追われ、とっくに営業しなくなった、いわば廃墟のドライブインに、やむなく集まる登場人物たち。しかも皆どことなくクセが強い。外には野犬の群れ。そしてドライブインの一角には、誰かが過ごしていたらしい痕跡が。……「何か」が起こるにはもう十分な舞台だろう。そしてやっぱり「何か」が起きた。しかも、ついさっきそこにいた人がもう倒れている、という「速さ」で。「絶対何かあるよね」とつぶやいたら何かが襲ってくる……というより、「絶対な」と言いかけたところで足をすくわれる、に近い感覚。ミステリージャンルではあるが、暗闇から伝わる恐怖はホラーのようだ。
当レビュー筆者は第一章を読了した段階。事件としてはとりあえずひと段落を迎えたらしい。が、冷静な立場から事件を眺めていた主人公にも、どうやら秘密があることがわかってきて、事件の謎は解けるどころか深まっている。この事件にどんな真相が隠れているのか、まだまったく見当がつかない。それでいて、蟻地獄に半分のまれているようなものだ。怖いのに、見届けないと落ち着けそうにない。

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