母娘のしがらみを超えて、女の行きつく先は――。

 突如訪れた母親の死。娘である主人公は、母の遺品整理の中で一冊の日記帳を見つける。そこに書いたあったのは、母の女としての姿った。母も一人の女だった。そして「女」という性に抗えなかった。
 そして主人公もまた、母が残した「女」というしがらみから自由にはなれなかった。主人公と付き合っていた男性は誠実だった。しかし主人公の心はある男性に向かっていく。しかしそれは禁断の関係だった。
 母も女だったならば、その娘も女だ。そうした点で、「母と娘」という親密な関係は、反転すれば「老いた女と若い女」という緊張関係になる。
 
 果たして、主人公の行きつく先は――?
 心理ミステリーを得意とする作者様が細やかな心の機微を拾い上げて描く、もどかしくも切ない物語がここに開幕する。

 是非、御一読ください。