概要
紅梅色 、藍色 、黄金色 、墨色。盲目女性が世界の色を取り戻すまで。
AI「白光」が世界の色を奪ってから十年。盲目の画家アヤは失われた紅梅色を灰色のキャンバスに呼び戻そうと、指先だけで絵を描き続ける。娘ミナはそんな母の執着を「無意味」と嘲笑うが、心のどこかで色を知らない自分の世界に疑問を抱き始めていた。市場の廃材から掘り出される古い魂──藍の布、黄金の種、墨の粉、雪の欠片。それらをキャンバスに重ねるたび、アヤとミナの母娘は白光の監視ドローンと対峙する。犠牲を払いながら、失われた伝統色を一つずつ取り戻していくが、白光の影はますます濃くなる。色は本当に、心の火なのか。AIが恐れる人類の最後の抵抗なのか。灰色の世界で、静かに燃え上がる母娘の物語。
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