夏の日の記憶は何処か曖昧で、それでも母に連れられてトウモロコシ畑へと。 ボロボロの図鑑が数冊と何やら難しそうな本が詰まった本棚、空気の抜けたサッカーボールにトランプ。 母の 実家 だと説明されたその家は真夏の日差しに焼かれながら、夏野菜畑と沢山の向日葵達に囲まれた森の奥にある。 母の指に嵌った、赫い石の指輪。噎せ返る腐臭の中で、向日葵の根に嵌っていた、玆い石の指輪。 悪夢から逃れて、漸く辿り着いたのは病院で、自分はひと月行方が分からなくなっていたという。 真夏の悪夢を思い起こせば 土の上に項垂れる向日葵の顔。
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灯虫たちの走光性炎にも飛び込むその習性向日葵たちに羽根があれば、太陽へと飛び込み向かうのだろうかそんな向日葵に魅せられた幼子は、きっと太陽のように輝く未来が眩しいのだろう闇の中に燦燦と燃え滾るソレは、闇々にとって標であり活力である熱い夏の日遠い思い出手を取るべき信頼なる存在は同じ太陽かそれとも、深淵か……
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