漫画原作脚本形式で書かれた作品。
通常の小説とは異なるが、宮本さんの世界観はもちろん健在だ。
始まりは人けのない、とある神社。
ホラーの足音がひたひたと忍び寄る気配に読み手の背筋もすっと伸びる。
幸せだったカップル、サトシとカンナ。
二人はあっという間に不幸に見舞われる。
なぜ?
どうして?
変わってしまったサトシ。
カンナひとりの力ではもうどうにもならないのでは?
読み手がそう気を揉んでいると、そこに彼女が登場する。
作品のタイトルにもなっている彼女。
稲荷灯狐だ。
ここから物語は一気に加速する。
小さな神社から静かに始まったストーリーは、やがて思いもよらない展開を見せる。
怖いけれど、クスッと笑えて胸がほんのり温かくなる、とても宮本さんらしい一作。
懐かしいあのひとも出てくる……かも?
ぜひ!
御朱印集めが趣味のカンナは、恋人のサトシとのドライブ中、海沿いの田舎町にひっそりとたたずむ小さな神社を見つけます。
鳥居と小さな社、そして「穴守稲荷大明神」と記された旗。
何気なく立ち寄ったはずの二人でしたが、そこには決して覗いてはいけない“お穴様”があって——
もし穴があったなら、覗いた先に何がいるのか、気になってしまうもの。
けれど、好奇心で一歩踏み込んだあとも、何事もなかったように元の日常へ帰れるのでしょうか……。
宮本 賢治先生が初めて挑戦された脚本形式とのことですが、場面の切り替わりが分かりやすく、人物の表情や動きも目に浮かびます。
漫画のコマを追うようなテンポのよさがあり、楽しく(そして、怖く)読めました。
不思議なものほど、覗いてみたくなるもの。
あなたも、その先へご一緒にいかがでしょう。
不思議な力を持つ稲荷 灯狐(いなり とうこ)の活躍を描いた作品。
恋人のサトシと一緒に小さな神社を訪れたカンナ。遊び半分で祠の中の「穴」をのぞき込んだサトシは、様子が一変してしまう。
カンナは、友人である灯狐に相談するのだが……。
序盤はとにかく不気味なムードが漂い、読者もカンナとともに恐怖することになる。だが、灯狐の登場でストーリーは大きく変わる。
強くて格好良くて、でもお茶目でかわいい灯狐が気になっちゃうこと、間違い無し!
不気味なホラーに迫力のバトル、さらに美味しそうな料理まで出てくる大満足な逸品!
ぜひお楽しみください。
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