概要
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!雨の向こうに、何かいる――梅雨の夜に開く、不思議な一篇。
雨が降っている。
ただ、それだけなのに――
この物語を読んだあとでは、窓の外の雨が少し違って見える。
しとしとと降る雨。
濡れた青葉の匂い。
古い家に染み込んだ湿気。
紫陽花の向こうに揺れる、夜の気配。
都会を離れ、古い平屋へ越してきた主人公。
梅雨の夜。
縁側。
そして――
庭の片隅に、何かがいる。
……ぎくり。
夜ですよ。
雨ですよ。
古民家ですよ。
しかも庭に、得体の知れない何かがいるんですよ!?
怖くないわけがないでしょう(笑)。
けれど、この作品の魅力は、“そこから”です。
何より素敵なのは、文章から本当に「雨」が聞こえてくること。
音。
…続きを読む