本作は小説家になろうでも展開されているので、そちらの先行展開も含んだレビューになります。
本作は足軽組頭から郡代、城主のようにどんどん立場が上がっていきますが、それによってできることが増えていきます。
その活躍の幅を、常に読者を裏切るような見事な閃きで、主人公が成し遂げていくのが読んでいて気持ち良いです。
そして得生先生は戦場での智将達の戦術を描くのが非常にお上手で引き込まれます。
よく見る戦国時代もので、智将だから計略(火計や伏兵)を使い、敵に大勝したというような、智将の代名詞として計略を描く作品が多いです。
智将がいたから勝ったという肩書ありきの結果です。
ですが、得生先生の描く知略戦は、敵と味方が高度の読みあいを事前に繰り広げて、その思考バトル自体が智将であって、そこまで考え、準備したのだから、当然だという、結果自体がただの答え合わせになります。
そこに知的興奮を受けます。
是非、未読の方は、これから繰り広げられるであろう、史実名将たちとの知略戦も体験していただきたいと思います。