現実になるかもしれない世界を体験できる、未来ヒューマンドラマ
- ★★★ Excellent!!!
もう結構いい年齢の人にしか通じないけれど、ナイトライダーのキットとマイケルの関係に憧れたものです。人工知能と人間のバディで事件を解決していく、あの軽妙なやり取りにワクワクしてたあのころ。
この作品は、AIと人間が協力する未来に憧れを抱いていた気持ちも思い出させてくれました。
主人公アキトはAIエンジニア。フリーでやっていける程度には実力も経験もあるけど、私生活は脱力系。そんな彼を支えるのがドローン型AIのメメ(ちょっとオカン)。
ネットミームがウイルスに汚染されて人に感染する……というのは荒唐無稽に思えるけど、今後リアリティの追求のために脳に直接作用するような端末が生まれるであろう事を考えると、どんどん電脳世界と現実の境目は失われるだろうなと予想がつきます。
だから、こういう事件が実際に起こり得るかも? ということを前提にお話を読むことになり、リアリティを持って二人のトラブル対策を見ていくことになります。
現在から地続きの世界観ということもあり、ネットやAIに関わる課題なども、作品で提示されるトラブルと現代はリンクしていて、それもまた身近な問題提起とも感じられます。
テーマを深堀するとかなり難しいことを扱っているように思うのですが、お話自体はアキトとメメの軽妙なやり取り、コメディタッチの展開で、とにかく楽しくワクワクしながら読めます。でも問題解決に至るたび、AIとの付き合い方について考えさせられる部分があったり。
人間(AI含む)関係の部分のドラマ性も高くて、本当に面白いです!