概要
剣に生きる華族令嬢・黒宮火花は、亡国の王子・紫苑玲に敗北する。
「本気でやれよ」
そう呟いた無表情な彼に、どうしようもなく腹が立って仕方なかった。
顔を合わせれば衝突ばかり。
視線が絡むたび、苛立ちは募っていく。
――いけすかない。
そう思っていた、はずなのに。
大正浪漫の薫り漂う帝国を舞台に、二人は不器用な絆を育んでいく。
やがて二人は相棒となり、帝国を蝕む陰謀と、玲の祖国滅亡の真実へと迫るのだが――。
なぜ、彼の国は滅びたのか。
なぜ、彼は死んだのか。
そして、この感情の名は――。
甘やかな言葉はいらない。
ただ黙って、背中を合わせ、刀を振るっていたらいい。
これは、苛烈な二人が紡ぐ、ひと夏の絆の物語。
※本作は「紅華四季恋浪漫譚」シリーズ第一
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!「恋ではない」でも……背中を預け合う二人の物語
背中合わせの距離感が印象に残る、素敵な大正浪漫風ファンタジーでした。
まず主人公の火花の性格がいい。
強く、苛烈で、情に厚い。そして美しい。
玲との距離感もとても好きでした。
ぶつかり合っているようで、お互いを信じていて、背中合わせに戦うシーンは思わず胸が震えます。
拓海君の真相や陰謀、火花の出自の秘密など、サスペンス要素が少しずつ回収されていくのも気持ちよく、続きが気になってどんどん読んでしまいました。
悪役側にも背景や事情があり、単純な勧善懲悪にならないところも魅力的です。
魔術と華族制度を絡めた世界観も雰囲気があり、火花と玲の関係にも胸がどきどきします。
互いに背中を預け合…続きを読む - ★★★ Excellent!!!強者同士の男女バディが背中を預け合い、陰謀に立ち向かう和風浪漫譚
大正風の帝国を舞台に、第二皇子の護衛を務める華族令嬢・火花と、滅んだ隣国の王子・玲が、国にはびこる陰謀に立ち向かっていく物語。和風らしく武器は刀ですが、一部の血筋は魔術が使えるという世界観です。
主人公の火花が苛烈で努力家で、強い女子が好きな人にはたまらないヒロイン。そんな火花の相棒がクールで皮肉っぽい玲。
最初は相性最悪の二人ですが、共闘するたびに距離が縮まり、息の合ったバディ感が生まれていきます。負けん気が強く実力もある二人ですが、それぞれが容赦ない現実に打ちひしがれることも。そんなときも慰めるのではなく、叱咤し合い背中を預け合う。二人の関係性がじれったくもあり清々しくもあります。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!愛すべき登場人物たちと、衝撃の展開!読ませる力がある物語です!
まず、主人公の火花がとても魅力的です。
負けん気が強く、でもどこかかわいいところもあり、そして真っ直ぐで凛として美しい。
好きになってしまいます。
それ以外にも、
クールで強い(でも個人的にちょっとツッコミどころもある)玲、
応援したくなる拓海、
気さくだけど何か抱えていそうな雅臣…
どの登場人物も、個性的でその時を真剣に生きている魅力的な人々です。
それぞれの登場人物の淡い感情が少しずつ滲み出てきて、ソワソワわくわくしながらページを捲っています。
物語の舞台が大正ロマン風でレトロモダンな雰囲気ですが、文章がとても読みやすくサクサク読めます。そして、一貫してお洒落な空気感で描かれてい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ジャンルを超えた面白さ。読む手が止まらなくなる!
主人公の火花は、強く、優しく、賢く、気高い。
誠実であろうとするあまり不器用なところもあるが、相手の立場を理解する柔軟さもある。
彼女ならどんな困難も超えてくれるだろう、という安心感を与えてくれる。
だが、この物語は、その安心を軽々と超えてくる。
ネタバレになるので伝えられないが、第一章まで読んでほしい。
火花はじめ、玲、雅臣、拓海、どのキャラも主人公級に魅力的で、全員大好き。でもやっぱり主人公の火花が好きだなー!
時にコミカルな掛け合いで面白おかしく、時に重厚な設定をにじませ、キャラの魅力と没入感高いストーリー展開で、作品世界に引き込んでいく。
このキャラたちの世界をずっと見てい…続きを読む