まず、主人公の火花がとても魅力的です。
負けん気が強く、でもどこかかわいいところもあり、そして真っ直ぐで凛として美しい。
好きになってしまいます。
それ以外にも、
クールで強い(でも個人的にちょっとツッコミどころもある)玲、
応援したくなる拓海、
気さくだけど何か抱えていそうな雅臣…
どの登場人物も、個性的でその時を真剣に生きている魅力的な人々です。
それぞれの登場人物の淡い感情が少しずつ滲み出てきて、ソワソワわくわくしながらページを捲っています。
物語の舞台が大正ロマン風でレトロモダンな雰囲気ですが、文章がとても読みやすくサクサク読めます。そして、一貫してお洒落な空気感で描かれていて、読後感がとても良い作品。今後の展開も楽しみです。
主人公の火花は、強く、優しく、賢く、気高い。
誠実であろうとするあまり不器用なところもあるが、相手の立場を理解する柔軟さもある。
彼女ならどんな困難も超えてくれるだろう、という安心感を与えてくれる。
だが、この物語は、その安心を軽々と超えてくる。
ネタバレになるので伝えられないが、第一章まで読んでほしい。
火花はじめ、玲、雅臣、拓海、どのキャラも主人公級に魅力的で、全員大好き。でもやっぱり主人公の火花が好きだなー!
時にコミカルな掛け合いで面白おかしく、時に重厚な設定をにじませ、キャラの魅力と没入感高いストーリー展開で、作品世界に引き込んでいく。
このキャラたちの世界をずっと見ていたい、みんな幸せになってほしい、と、どっぷり浸かったときに……
第一章の終わりまで読んでほしいです。私は読む手が止まらなかった。
宿命に縛られた瞳と、背中合わせの信頼。
紅と紫、互いの色を秘めながら、刃と刃を交え、秘密を重ねていく二人の物語は、政治と宿命に揺さぶられながらも、どうしても惹かれてしまう「禁じられた想い」の緊張感に満ちている。
敵対する家の宿命。
皇族であるかもしれないという血筋。
それが露見すれば、一瞬で破滅に至る危うさ。
けれど、それでも共に戦い、背中を預け合うことでしか得られない安らぎがある。
一つ一つの沈黙や、交わされる短い言葉が、かえって胸を締めつける。
「恋ではない」と繰り返し言い聞かせながら、それでも抗えず募っていく感情。
この緊迫と切なさの狭間こそが、本作最大の魅力だと思う。
一言紹介