あのとき、さよならをくれたあなたへ

さよならをくれた、あなたへ。
――それでも、愛してよかったと思えるように。

30代になってからの恋は、思っていたよりずっと深く、そして繊細だった。
異国の地で、32歳のわたしは12歳年下の彼と出会った。
文化も言葉も違うふたりが、時間をかけて育んだやさしい愛。
過去の経験も迷いも引き連れて、
それでも本気で、心から人を想うことを教えてくれた。

愛はときに癒し、ときに深く傷つける。
それでも――心から人を愛した日々が、
わたしの人生を、豊かにしてくれた。

手放すことで、自分を取り戻す。
そしてまた、自分の足で歩き出していく――
そんな、前を向くための物語。