嫌いなアイツに呪いをかけたら何故か付き合うことになった

　春日陽葵（かすがひまり）は中学でイジメにあった経験から人付き合いに辟易し、ぼっちを貫く陰キャ高校生。そんな彼女の楽しみは小説を書くことと、学校のアイドル的イケメンである夏樹（なつき）君をひっそりと眺める事。そして悩みは、いつも一人でいる陽葵を心配して何かと話かけてくるクラスメイト・汐見央（しおみおう）の存在。央はクラスの中心的存在の陽キャ男子で、陽葵にとって天敵とも言える相手なのだ。
　ある日、央のお節介に対してキレてしまった陽葵は、イライラを消化するため、央の名前を書いて彼に見立てた消しゴムに、力任せに鉛筆を突き立てた。しかしその現場に突然央が現れて、その消しゴムを見られてしまう。
　絶対絶命と思われたが────自分の名前の書かれた消しゴムを見て、何故か央はそれを「恋のおまじない」と勘違…続きを読む