概要
🌈ゲイの僕の半生を赤裸々に描いた回顧録です✴️
これは「私小説」です。僕の実体験を元にしていますが、身バレ防止と物語の構築のため多少の創作を交えながら書き進めます。だからこれは実録ではなく「私小説」なのです。ご理解下さい。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!淡々と描かれる繊細な心情
佐藤宇佳子さんのレビューを読んで、興味を持ちました。女性です。普段はBLに興味はなく、私小説も読みません。心情や気持ちよりは、台詞と行動重視のミステリやホラー小説を書きます。つまり、全く畑違いなんですが、ただ、萩尾望都のトーマやポーの一族で育った世代です。現実のゲイの男の子は、女子とはかなり違ってるのだろうなと、そのくらいの感覚で読み始めました。
文章、上手ですね。
淡々とした中に、懸命な男の子の気持ちが伝わってきて、理久君、応援したくなりました。まるで自分とは違う主人公に感情移入させられる、というのは、かなり腕のある作家さんです。思い出話の途中で、時折、現在の理久君が登場して解説してくれる…続きを読む - ★★★ Excellent!!!BL好きの人、同性愛に興味ない人に読んでもらいたい私小説です。
マイノリティに関する概説書の良いところは、多くの事例を集めて平均的なイメージをつかませてくれるところでしょうか。それを押さえることは大事なのですが、平均化されたものはすでに生身の人ではありません。平均の性質を持つ人などこの世には存在しないからです。実存するのは、その統計のもととなった、たくさんの突出した人たちです。だから、中庸を知ったうえで、その母体となる個人個人の生き方をざっくばらんに知りたいと思っていました。
なんて固い言葉で書きましたが、ぶっちゃけ、ゲイの実態をもっと知りたいと思っていたわけです。
そんなときに出会ったのが本作でした。歴野さんはこの作品を私小説のかたちで執筆されてい…続きを読む