概要
―――うちのクラスに、AIがいるらしい。
鳴海高校1年A組に、突如として舞い込んだ、そんな噂。
はじめは冗談半分で聞いていたクラスメイトだったが、徐々に噂に信憑性が増していく。
AIがなぜ、学校に?
どうやってバレることなく過ごしている?
もしかして、自分がAIかもしれない……?
人間らしさとは、なんなのか。
感情をもったAIをどう扱うべきなのか。
大切なあの人が、AIだったら……。
“AIさがし”の結末、1年A組が出した答えとは―――
AI×青春小説、応募作です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!高校生達の瑞々しい青春の風景 彼等は果たしてAIを見つけるのか
『うちのクラスに、AIがいるらしい』
そんな、なんとなく不穏さを匂わせて始まる本作。
進学校の特進クラスで、それほどクラスメイトとの強い絆を求めていない、良く言えば他人との距離感を保って生活している高校生達がメインで描かれます。
はじめは、「AI=人間じゃない」「自分達とは別のもの」という雰囲気だったのに、物語が進み、クラスメイト達の見えなかった気持ちや関わりが明かされていくと、徐々に“クラスにいるかもしれないAI”の存在への考え方にも変化が見え始めます。
それでも、作者様が描かれているのは、どこにでもいる高校生達の瑞々しい青春の風景。
不器用に頑張って。
目の前のことに必死で。
将来…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ここに何を見出すかは、あなた次第です( ;∀;)
【KADOKAWA 児童書編集者主催】「人工知能×青春小説」応募作です。
まず最初に、「AI」という存在には根幹的な問題があります。
と言っても難しい事ではありません。現在、積極的にその存在が社会に浸透しつつあり、それはすごく利便性がある反面、人の仕事を奪ってしまう事や、又は「クリエイティブな世界」においては非常に問題視される状態でもあります。
現段階ではある領域に達した人間の想像力を上回る事はないのですが、残念ながらそこそこの領域ですとよく出来たものです。語弊はありますが、ここカクヨムという世界で例えるなば、「AI」が小説に取り組めば「才能はないが、1000冊以上の読書経験のある素人…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これは令和の時代のアトム。人間的なAIがニンゲンに支配されている物語。
人格を持った人工知能に人権は不要なのだろうか?
手塚治虫の『鉄腕アトム』は本当はただのヒーローものではない。
その世界ではロボットたちは人格と自我を持っていても人間じゃないという理由で差別されている。
それは人種差別の暗喩でもあった。
現代は技術の進歩でその暗喩が暗喩でなくなる可能性が高まっている。
もし、AIが人格を持ち自我を持ったならば、心があるのならば、それをただの道具、機械として扱っていいのか? ましてや、実際の人間の人格や自我や心をそのまま写し取ったAIに人権はないといっていいのか?
青春まっただなかの多感な高校生のクラスに、そんな繊細な倫理上の問題がいきなり放り込ま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!このクラスにひとり、ロボットがいる!
「AI×青春小説」コンテスト応募作品
第6話まで読んだ時点でのレビューにあります。
時は20xx年。AIやドローンが身近な労働力として普及した世界でのお話です。
幾つかの高校にAIが生徒として紛れているという報道と、すでにその内の数名は見つかっているという噂が流れ、主人公「佐倉日奈」のクラスではAI探しが始まった……と、こう書いてしまうとミステリーやサスペンスのようですけど、これは青春小説です。ラブもあります。
AI探しにやっきになる生徒がいれば、疑いを掛けられる者もいたり。クラスに壁ができる中で体育祭が近づいたり。怪しい女記者が嗅ぎ回ったり。
日奈を中心とした生徒たちの物語に今後も期…続きを読む