概要
夫の帰りを待つ妻の前に現れた黒い影
空襲で焼け残った家で、夫が戦地から帰るのをひとり待つ妻。
そんな彼女の日常に現れた黒い影。 黒い影との奇妙な生活が始まる。
そんな彼女の日常に現れた黒い影。 黒い影との奇妙な生活が始まる。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!家を整えて、帰りを待ち続けている日々に。
控えめで無口で心を胸に秘めるタイプの女性を想像しました。
静かに受け入れている。
世相も夫の不在も、日々も。
けれど夫の生死は諦めていない。心に降り積もるものはあるけれど。
そこにするりと入り込んできた、影。
透明感を感じる物語なのは、語り手が感情に蓋をして自分を希薄にしてしまっているからでは?
そして影の存在する世界に近づいていってしまったから影が見えたのでは?
家を磨くごとに、不安や余計な思いを削ぎ落とし、磨きすぎて心の磨耗すら起こしていたのでは?
なんて余計なもののない抑えた筆致なので、色々考察や想像したくなるかも。
あの時代なら陰膳やってたのかな、それとも食糧不足で無理だ…続きを読む