演出家、篠崎光正著の本にこう書いてあった。「貴方の嫌いな目の形を想像してください」そして、それは、鼻の形、耳の形、唇の形、とつづいていく。そして、ひとしきり、想像した後、ページを捲ると、そこには、銀紙が鏡のようになっており、自分の顔が映しだされる。「それはこんな顔ではなかったですか?」確かそんな言葉が書いてあったと思う。これは、一人の女性が、自分がなぜ「鏡が嫌い」なのかを考えていくうちに、忌まわしい過去と顔を思い出してしまうという物語である。アリ・アスター監督のホラー作品が好きな方は特にハマると思う。ご一読を。
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