銀の賢者と往く、異世界のんびり食べ歩きの旅

「世界中の美食を求めて！」

蘇芳春斗（すほうはると）の願いはただひとつ、世界中を巡って知った料理のおいしさを皆にも味わってもらいたい。

その夢を胸に抱いて誰もが料理を楽しめるように自分の店を開いたが、春斗の願いに反して店の経営は上手くいかず、閉店へと追い込まれてしまう。

最終営業日、最後の客を送り出した後、春斗は厨房で倒れている銀髪の少女を見つける。
どこから来たのかも分からない少女だったが、空腹に耐えかねていた様子を見た春斗は、一皿の料理を差し出した。

食事を終えた少女は、銀髪の美しい女性へと変貌し、自らを「銀の賢者」エレンディーナ・マギカ・アルジェントと名乗る。

賢者の慧眼で春斗の悩みを見抜いたエレナは、優雅な微笑みを浮かべながらこう告げる。

「この世界で自由に行動できないの…続きを読む