機械の敵と戦い続ける中、彼は突如として特務任務を命じられた、
- ★★★ Excellent!!!
パワードスーツを駆りながら、淡々と生死の境目をくぐる日常。彼は、その繰り返しの中で「地獄行き」としか言いようのない特務任務を命ぜられる。
ダリルは、強い理想や使命感を語る人物ではなく、命令と現実の狭間で苛立ちを抱えながらも、与えられた任務を遂行する一兵士として描かれる。そのため物語は感情的な盛り上がりを前面に押し出すことなく、状況判断やその場の空気感を積み重ねて進行していく点が特徴的だ。
爽快感よりも、金属の冷たさを思わせる無機質でストイックな描写を重ねることで、世界観の硬さを際立たせている作品である。兵士視点の語り口が、戦争の現実を淡々と、しかし確かな重さをもって伝えてくる。