十六話読了時点でのレビューです。
近未来の世界観の物語で、主人公ダリルを含めた人間側の勢力が、金属を資源として奪い、人間を殺戮する機械生命体と生存をかけた戦いをする様子が書かれています。
人間側の切り札の人型兵器のパイロットは年端も行かぬ少女たちで、スレた軍人である主人公のダリルを含めた周囲の大人たちが、そのことに対する葛藤を抱えていくのも見どころの一つだと思います。
また主人公のダリルは、軍隊に一人はいそうな顔が怖そうで、スレていて、軍規も違反していそうなちょっと不真面目な所が有るけれど、意外と人の情には熱いところがある、そんな私の大好物な性格をしていて魅力があります。
まだまだ物語はこれからなのですが、人類に起死回生の一手があるのか先が気になります。
私が思うこの作品が合いそうな方は、ディストピア物でわずかな希望が開けていく展開が好きな方、過酷な運命を背負いながら戦う人々の物語が好きな方だと思います。
パワードスーツを駆りながら、淡々と生死の境目をくぐる日常。彼は、その繰り返しの中で「地獄行き」としか言いようのない特務任務を命ぜられる。
ダリルは、強い理想や使命感を語る人物ではなく、命令と現実の狭間で苛立ちを抱えながらも、与えられた任務を遂行する一兵士として描かれる。そのため物語は感情的な盛り上がりを前面に押し出すことなく、状況判断やその場の空気感を積み重ねて進行していく点が特徴的だ。
爽快感よりも、金属の冷たさを思わせる無機質でストイックな描写を重ねることで、世界観の硬さを際立たせている作品である。兵士視点の語り口が、戦争の現実を淡々と、しかし確かな重さをもって伝えてくる。