概要
明石の地酒が教えてくれた、私らしく生きるための一杯。
東京のIT企業から神戸のWeb制作会社に転職して半年。二十六歳の朝霧真菜は、それなりに充実した毎日を送っているはずだった。けれど、仕事で提出したデザイン案に返ってきたのは、「そつがないけれど、面白みがない」という厳しい言葉。誰からも文句を言われないように頑張ってきたのに、何が足りないのだろう。落ち込んだ真菜は、帰宅途中、自宅のある垂水を通り過ぎ、JR明石駅で降りてしまう。あてもなく歩いた明石の夜の街。魚の棚商店街から少し外れた路地で、ふと目に留まったのは、小さな居酒屋の温かな灯りだった。そこで出会ったのは、穏やかな店主と、明石の地酒『来楽』『神鷹』。そして、明石タコや穴子など、土地の恵みを生かした料理の数々。日本酒に詳しくなかった真菜は、思いがけない美味しさと、それぞれに異なるお酒の個性に
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