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第58話 生体魔位

 第29話で触れた通り、地球でもロレンチニ器官と産毛で生体電位を感知していますが、我等世では角耳と細毛で、より高性能に【探知】できます。そして魔素が存在しますので「生体魔位」をも感知している筈です。そして生体魔位の感知こそが【探知】能力のメインとなるでしょう。

 人間にも動物にも魔物にも魔素が含まれますので、生体魔界と生体電界の合成像の違いから、人間・動物・魔物を検知し分けています。特に魔石を持つ魔物は、魔石そのものと魔力を通し易い魔角を中心に形成される明瞭な生体魔界を【探知】しているということになります。

 魔角のある人型魔物の方が、人間や動物よりも感知しやすい存在です。中型以上の哺乳類と獣人は角耳を持ち、小型哺乳類は全身の体毛が、そして鳥類は頭部の羽毛が探知器官。ショウくんは【探知】をとったことで、内耳有毛細胞と毛髪とそれに対応する脳の領野が先祖返りしています。

 魔物の魔力検知器官は魔角です。魔物は五感よりも寧ろ生体魔位を頼りに獲物を感知しています。つまり、魔法を使うことは己が存在を魔物に誇示することになります。常に稼働していることが基本の魔具の所持も同様です。杖使いが気軽には魔物を狩りに出ない理由のひとつです。

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