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第92話 当然の無双(次回更新予定)

 リカが第五段階なのに第三の振りをするなど、三人とも能力を隠してきたことが生きました。美しさに目が眩み実力を見誤る愚か者どもが相手で、魔術士が少ない普人地域で常識に囚われない使い方ができる三人ですしね。ちなみにリコヤン兄弟の弓術が第四相当で襲撃犯の中では一番の腕前です。

 我等世(ウィラルテ)の魔法は、段階が上がると単なる四元素の性質を超えてきます。例えば第四段階【火盾】は単に「大きな火を空中に出現させる」に留まらず、「普通の水では消し難い」性質が加わります。第五の【火壁】になると、同段階以上の魔法水をぶつけないと対抗できません。

 第三段階であるモモは訓練を積んでいるとは言え、第三の【石弾】を杖無しで自在に操るのは困難ですので、口からの連続発動の二射目は、威力が弱かったのでした。そもそもこの世界の常識は「第三段階以上になると、自分の最高習得段階は杖無しては発動できない」です。

 そして、わたくしが紡ぎたいのは、どうしようもない犯罪者どもであっても、その命を奪うことには、やはり大きな衝撃を受ける主人公たちであって欲しい、という物語です。今後、リカの問いは何度も繰り返されることになります。その一端が明らかになるのは第一部のラストです。

※次回更新は6/27(土)を予定しています。

6件のコメント

  • リカの問い。何度も繰り返されるのですね。
    答えなき問いなど、かなりのストレスでしょうし、恒神様、何かしらの答えを早いところ、お与え下さい。と、私も願ってしまいます。
    大きな衝撃を受ける主人公たちであって欲しい、というところに作者様は誠実さを感じます。
  • 苗田はな様
     残念ながら、対人戦は一度では終わりません。そして別の形での悪意にも晒されることでしょう。三人は自分たちを守るためとは言え、日本では考えられない対処を迫られてしまいます。それでも幸せな人生を掴むために、懸命に生きる三人(?)を見守っていただけると幸いです。
  • なるほど。紫瞳さまの信念もこめられた回だったのですね。
    考えてみれば、あんな状況で無双ともいえる戦闘能力を発揮して敵をやっつけたのに、呆然としたり震えたりして皆が泣き出すパターンって、私はあまり見たり読んだりしたことないような気がして、やはり、よくある異世界ものとは一線を画すのだなと思いました。
  • 佐子 八万季
     他の異世界転生譚でも泣いたり吐いたりの描写は見掛けますが、適応が早い作品が多いように思います。読者様も弱い主人公を望まないということかもしれません。
     信念と言われると自問自答してしまうのですが、やはり命を奪うことは簡単に考えてはいけないのでは、と思っています。そして残念ながらそんな三人でも、この世界に慣れていくこともまた「現実」なのではないかと思っています。
  • 人を殺すことに慣れる、ということ自体にも恐怖を覚えていた三人ですから、今回の件は大きな衝撃を受けたことだろうし、これからも慣れることはないのだろうな、と思いました。
    と言いますか、この三人で人を殺して平気な顔でいる様子を想像出来ません。
    これも、紫瞳様がこれまで三人を丁寧に描かれてきたからこそだと思いました。

    ところで、コロっと話が変わって申し訳ございません。
    星200越えましたね!
    おめでとうございます!
  • 桐原コウさま
     三人は、次に追い込まれる事態は先になるとは思いますが、今後は能力と正体の開示により慎重になりそうです。
     そして★200、エールを送っていただき有り難うございます! 増えないときはずっと変わらないのですが越えておりました。お互い執筆を頑張りましょう!

     
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