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第76話 獣人語(次回更新予定)

 獣人は地球の新大陸に相当する地域(地形は異なります)に多く居住していました。小氷期に凍った海を渡って来ましたが温暖化により移動不可能となって幾久しく、かの地では人類は絶滅して魔物溢れる猖獗の大地と化しています。獣人独自言語も、ケチュア語族を主体とした南米諸語がモデルです。

クワリウクク(Qhali-ukuku)
 クワリ(健やかな、丈夫な)ウクク(熊)。呼び名はマクアナ(maqana武器の名前)。
ウマヨクカラ(Umayoq-kalla)
 ウマヨク(賢き者)カラ(オウム)。呼び名はナナ(nana女性からみた姉妹)。

 真名はチカスチ(chiaka真実のsuti名前)、呼び名はワナイスチ(wahay呼ぶ)。外向けには「マクアナの使い手とその妹」と名乗っているのでした。三人はマクアナをコルチャクラと思っていますが、ナナさんが「コルqollu(根絶する)チャクラchaqlla(棒)つまり必殺の武器ですよ」と説明したのを勘違いしています。

御酒花 百桃(みきはな もも)
 ミキmichi(猫)ハナクhanaq(高い)で「倬き猫」。旧地のヤマネコを獣人はミキハナクと呼んでいる。強調表現なので倒置形。hanaqは「ハナクパチャ(天界)hanaqpacha」のように「上級」のニュアンスなので、卓越の意味がある「倬」を使いました。桃に溢れてケチュア語と矛盾しないこの名前、苦労したぜ!

ユパンチャナ・ショウ…クリナウィ・ルナ…クアン・アプクワワンク・カニ
Yupanchana(尊敬すべき)、SHO(ショウ)、Kulli(紫の)、nawi(目)、runa(人)、Qan(あなた)、Apuq(神の)、wawa(子)、nku(所有格)、kani(be動詞)
 クスコの守護聖人(アンデスの神とキリストが融合した存在)を讃える祈祷文を参考にしています。

※次回更新は5/2(土)を予定しています。

4件のコメント

  • 獣人の真名!!
    こないだ聞きたいと思っていたので嬉しいです。
    こちらもまたすごい緻密に練られて考えられてるんですね。猫がミキとか、響きがとてもかわいい…
    モモちゃんはかわいいし、マクアナさんやナナさんも、かっこいいお名前をお持ちなのですね。
  • 佐子八万季さま
     現代ケチュア語はキリスト教とスペイン語が入った形で残存しているので、そういう要素は残ってしまいました。モモという単語そのものはありませんが、二音を重ねる単語はケチュア語に頻出するので、マクアナさんたちも違和感が無かった筈です。

     赤い棘はここで退場ですが、またどこかで再会するかもしれません。いや、バレバレですが。その前に、獣人女性が主人公の神話、そしてその女性が登場する短編が入ります!
  • ふわぁーもぅ、紫瞳鸛様の博識ぶりには本当に驚かされます。ケチュア語とは?南米諸語なんですね。もうすごすぎて。学者様なんですね、もうそうとしか思えません。
    近況ノートを参考にしつつ、作品を拝読させてもらいますね。
  • みにとまと様
     お読みいただき有難うございます! とてもオリジナル言語の創作は適いませんので、それっぽく見えるよう設定に拘ってしまいました。本文のみで完結する能力も無いのでございます……。
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