父親が文化人類学者で、書斎の主であるショウくんにとっては得意分野でした。「三度の繰り返し」ですが、神話や民話は耳で聞くものなので、三回繰り返すとちょうど強調されて記憶に残るからだ、という見も蓋も無い説も。その場合は「一度目で導入、二度目で強調、三度目で解決」などと言われます。
そして神話や民話で多く使われる数は、3の次は7、その次は12とする研究が多かったのですが、それを否定する研究もあります。但し「三大なんとか」も一番と二番は皆が頷くものが選ばれるのに、三番目は「諸説あります」ということが多いように感じますから、深い意味は無いのかもしれません。
我等世(ウィラルテ)の「4」の秘密、墓地の四柱の意味、それに転生や生まれ変わりに関するリカの推測がどこまで正しいかは、今後のお楽しみでございます。白雪姫の「紐」「櫛」「林檎」が殺害の手段ではなく鎮魂の儀式では、という興味深い説は、星野之宣『宗像教授伝奇考』からです。
尚、同書では黄泉比良坂の「鬘」「櫛」「桃」も同様の儀式セットとしていましたが、本文の通り、鍾乳洞の上から垂れる氷柱石が「山葡萄の蔓製の鬘」で下から伸びる石筍が「竹製の櫛の筍」でしょう。伊弉諾尊は黄泉に繋がる鍾乳洞を這い登って逃げてきた、という描写なのでした。
小田淳一『物語における「三回化」の諸相』
清海節子『民話に於ける数の種類と役割』
星野之宣『宗像教授伝奇考第2集「白雪の伝説」』
※次回更新は4/29(祝)予定(GWは土日祝に更新する予定です)