異世界の怪獣映画、「怪獣大戦争」っぽいのに続いて「フランケンシュタイン対地底怪獣」っぽいのが登場しました。コチラの世界とは順番が逆ですね。
どちらも怪獣ブームの寵児です。
しかし、近年これら作品について、アメリカ側のプロデューサー、ヘンリー・サパースタインという人物の意見を反映しての事、という事が関連書籍に書かれる様になってきました。
検索すればアメリカのゴジラファンによる解説などもあって、国の垣根が低くなったものだなあと感心させられるばかりです。
当時東宝のアメリカでの配給権を持っていたUPAという会社のプロデューサーで、その立場から「北米での上映に耐える高品質な作品にしたい、予算は半分出すのでコンサルタントを入れろ」という様な事を言って、円谷英二も「海外の意見を取り入れた」と証言しているのですが、肝心の予算は全部東宝持ちだった模様。
結局彼はニック・アダムス、ラス・タンブリンら海外俳優を連れて来て、国際色豊かな怪獣映画を世に送り出し、ゴジラ不在の時代には「ゴジラ対デビル」の企画を立ち上げ、ついにアメリカゴジラの実現と引き換えに、自らのゴジラ配給権をソニーに譲渡しました。
直接この方の考えを聞いたり読んだりした訳ではありませんが、相当長くゴジラに関わり、ゴジラ復活を夢見た、愛情があった方だったのかな、とは思いました。
70年代末にTV放送され、ゴジラ誕生25周年の「ゴジラ大全集」では「キングコング対ゴジラ」「ゴジラ対メカゴジラ」とともに毎日再上映され、ゴジラシリーズの中でも親しみ深い「怪獣大戦争」にこんな裏話があったと知ったのも近年の話です。
******
「怪獣大戦争」と言えば、円谷英二の相棒とも言える渡辺明が東宝を去り、日本特撮KKへ移籍した、東宝最後の作品でもあります。
それとは無関係にデザインに小松崎茂も参加してますが、それはさておき。
フィルムの質感のせいか、どうも色々浮いて見えてしまう、不思議な特撮場面でした。
「三大怪獣」は、これまた焼き方のせいかしっくりした感じがあるのですが(除く東京タワー」
映画はプリント次第で結構印象が変わるものなので、4K買って見ない事には何とも言えません。
何より都市破壊。
ほぼ「空の大怪獣ラドン」の流用で、これには本多猪四郎監督も「予算がないから流用する。そうすると観客に懐事情が見えてしまい、人気が落ちる。悪循環だ」とお嘆きの様子。
異世界ではその辺の敵討ちとばかりに三匹が大都会を破壊する贅沢な作りとなっています。
リック君も記憶の中の「怪獣大戦争」に、残念に思う所があったのでしょう。
そして、問題の「シェー」。当時大流行した、マンガ「おそ松くん」のイヤミが驚くポーズ。
これは円谷英二の発想だそうですが(土屋嘉男は自分の発案だと証言)、ゴジラがコミカルに振舞うのを本多猪四郎は快く思わなかったそうです。
そう言った現場の想いはさて置き、同時上映「エレキの若大将」という強力な相棒とともに、昭和40年の興行成績10位、そして海外配給にも好成績を残して、怪獣ブームの旗頭として人気を誇りました。
異世界の方でも、怪獣ブームは続きます。