ダンジョンに夢を見た瞬間、現実に叩き落される。
今日は、以前ランキング巡回で読んだ作品を紹介したい。
過去におすすめした作品について、一読者としての率直な感想を語ろうと思う。
『汝、現代ダンジョンに希望を持つべからず』
https://kakuyomu.jp/works/16818622171979183070タイトルからして、かなり強烈な警告を発している作品だ。
そして読んでみると、その言葉の意味がよく分かる。
物語は、ダンジョン付きの家を購入してしまった主人公から始まる。
一見すると夢のある設定だが、実態はほとんど詐欺まがいの物件。
ダンジョンを手に入れて冒険や成り上がり――
そんなロマンはほとんどない。
あるのは維持費、管理責任、トラブル対応、そして労働である。
ダンジョン運営は華やかな冒険ではなく、むしろ中小企業の経営に近い。
夢よりも、現実の数字と責任がついて回る。
人の管理、リスク対応、トラブル処理。
ファンタジーの舞台でありながら、やっていることは妙に現実的だ。
この「夢を見させない現実感」が、この作品の一番面白いところだと思う。
ダンジョンという非日常の存在を扱いながら、物語の感触はかなり地に足がついている。
だからこそ、主人公が地道に問題へ向き合っていく姿には、不思議な説得力がある。
ただし、少し気になる部分もある。
主人公とヒロインたちの恋愛要素だ。
ダンジョン運営の現実的な描写がしっかりしているだけに、恋愛要素はやや唐突に感じられた。
「なぜこのタイミングで?」と思う場面もあり、主軸との距離を感じる部分もあった。
そのため、恋愛パートはやや取ってつけたように見えてしまうかもしれない。
とはいえ、本作の魅力はそこではないだろう。
タイトル通りこの物語は、「ダンジョンに希望を持つな」と言いながら始まる。
それでも主人公は逃げずに向き合い、地道に問題を処理しながら前に進んでいく。
ロマンよりも現実。チートよりも運営。
そんな少し変わったダンジョン作品だ。
私のおすすめレビューでは☆2を付けている。
https://kakuyomu.jp/works/16818622171979183070/reviews/822139844802651718ダンジョン運営という現実的なテーマはとても面白いのだが、どうしても恋愛要素の描写がやや唐突に感じられる部分が気になったためだ。
とはいえ、ダンジョンを「冒険」ではなく「運営」として描いたリアルな空気感はこの作品ならではの魅力でもある。
ダンジョン運営ものや、ロマンよりも現実寄りの異世界設定が好きな人には、特に刺さる作品だと思う。
ランキング巡回をしていると、こういう“ダンジョンものの別の顔”を見せてくれる作品にも出会う。
さて、次はどんな作品に出会えるだろうか。
今日もまた、ランキング巡回の続きだ。