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【感想のお部屋】『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』 その2 〜小さな言葉が運ぶ大きな余韻〜




※※ はじめに ※※ (定期)

ここを見つけてくださって、大変にありがとうございます。

こちらは、
kou様の『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』を、
わたし “金時まめ” として、感想を語るお部屋です。

まだ kou様の『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』をお読みでない方は、
どうか作品を読まれてから、こちらをお読みいただければと思います。
(“感想”なので、大量のネタバレが含まれております。あなた様の楽しみの大半を奪ってしまう恐れがあります)

ご参考までに、以下にリンクを貼っておきますね。
『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』
https://kakuyomu.jp/works/16818792439688648232


※※ 以下、ネタバレを含みます ※※







(この感想を書いている時点の最新話は
 『第14話 リビングの障害物除去に移行します!』です)

前回の【感想のお部屋】その1へ、なんと作者様からコメントをいただきました!
ありがとうございます!感激でした✨

作品のコメント欄へあまり頻繁に顔を出すことで、作者様へご迷惑をかけては…との思いで、こちらのお部屋を“造作“したわけですが、
自分の感想を作者様に読んでいただけて、お返事までくださるという(*´艸`*)
なんという贅沢でありましょうか…。
本当にありがとうございます!

ナナさんほどではないにしろ汗、的外れな感想で突っ走ることがあれば、どうかお許しください。




⚫︎会社の為、社会の為(第3話)

・タイトル「会社の為、社会の為」は、“逆さ熟語”になっていて、どちらから読んでも意味を持つ言葉。
この反転が、文彦さんから問われた「お前はなんのために生きているんだ?」の答えに響いていて切ないです。健司さんがすっかり“自分不在”になっているのが痛々しい。

・第3話の冒頭からあまりにもリアルな入院描写で。
「??!」と読み進めると――

 【過労と極度の栄養失調で胃に穴が空き、腹膜炎!】

 心臓が痛くなりました。小説とはいえ、どれほど自分を痛めつけたのか…。
 もっとご自分を大切にしてほしいです。お願いよ、健司さん。



⚫︎文彦さんと健司さん(第3話)

・文彦さんの存在の大きさ。大人になってもここまで本気で心配してくれる友がいるなんて、素晴らしいです。
しかも「結婚しないのか」とセンシティブな話題まで言える間柄だなんて。
友情の深さと同時に、そういう友を持つ健司さん自身の人徳も伝わってきました。

・「健司。お前、もうそろそろ前に進んだらどうだ?」
文彦さんは、健司さんが“前に進めない理由”を昔から知っている様子ですね。
でも読者はまだ知らない――“もどかしい距離”



⚫︎「代わり」の叫び(第3話)

(引用)
「お前は、僕じゃないから、そんな簡単に言えるんだ。
代わりなんて……そんなもの、あるわけないだろ……!」
(引用終わり)

あぁ……心臓が痛い。
『精魂注いできた仕事』と『見ないふりをしてきたもの』の両方を抱えた叫び。
健司さんの“本当の心”の独白が苦しい。

でも、そこまで追い詰められたからこそ、文彦さんに「A.I.C.S.を買え」と言ってもらえたんですよね。そして、ナナさんに出会えたのね🥺




⚫︎指示語のすごさ(第3話)

(引用)
楽しそうに笑う顔。
少し拗ねた顔。
あの穏やかな寝顔。
(引用終わり)

最後の「“あの“寝顔」。
この“あの”があるだけで、前の二行も一層深みを帯びます。
楽しそうな顔や拗ねた顔、そして“穏やかな寝顔”を一番大切にしている。
見ないふりをしてきた、忘れられない人に対して、
健司さんが“穏やかな幸せ”を願っていることが、この小さな“あの”から強く伝わってきます。
この短い指示語の力に心を射抜かれました。

 『 忘れることなど、できるはずもなかった。 』って。

 健司さんに、何があったのでしょう……(涙)



⚫︎親子の語り(第3話)

二人が母について話す場面がありましたね。

母親はいつまでも大きな存在と思っていたのに、親も歳をとる。
そんな当たり前のことを、ある年齢になるとまざまざと見せられます。
わたしの場合。以前はわたしが母へいろいろと報告をしたりと、《話を聞いてもらう立場》だったのに、
今は《わたしが母の話を聞く》立場になり、役割が少しずつ逆転していく感覚を覚えた時期がありました。
でも幾つになっても親は子を思ってくれる――その普遍性が胸に沁みます。

健司さんご自身が手術をして、母への感謝を口にできるなんて。
やさしい息子さんなのだと、読んでいて温かい気持ちになりました。





第3話は、健司さんの“弱さ”と“強さ”が痛いほど伝わる回でした。
そこまでご自分を追い詰めた健司さんに怒りたくなるし、抱きしめたくもなる。
……だからこそ、この回は忘れられないです。



今回は第3話を中心に語りましたが、書きはじめ当初は第13話と絡ませようかとも考えていました。
でもやっぱり、それぞれ単独で語りたくなるほど濃いお話ですね。

……五十嵐医師、次こそは!!

健司さん、ギターの弾き語りもするんですね(v ´∀`)♪
どんな歌なのか、ちょっと気になってしまいました。



ではでは。
また『感想のお部屋』でお会いいたしましょう👋

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。



1件のコメント

  •  金時まめ様

     いつも温かい応援、本当にありがとうございます。
     そして、第3話に関する、あまりにも深く心のこもったご感想、言葉を失うほど嬉しく、何度も繰り返し拝読いたしました。
     健司と文彦の友情。
     本当に想っているからこそ怒る。
     そして健司が一人でいることを知っており、心の叫びが分かってくれるのが彼です。
     この物語のスタートは、健司がA.I.C.S.を購入することで始まっているので、その存在は大きいですね。
     私が、このエピソードに込めた想いの、そのさらに奥深くにあるものまで読み解いてくださっており、作者の私以上に深く考えて下さっており、ただただ感服するばかりです。
     特に、「あの寝顔」という小さな言葉に、そこまで深い意味を感じ取っていただけたことには、鳥肌が立つほど感動いたしました。
     おおよその想像がすでについていると思いますが、健司には大切な人がいた。
     そして、何の偶然かナナに、大切な人の面影を見てしまった。いずれ、この箇所に触れていこうと思います。

     親子の語りも、共感していただけて光栄です。歳を重ねると、親との関係性も、変わっていきますよね。子供の頃は、自分の背丈が母親よりも大きくなるなんて思いませんでしたが、いつの間にか大きくなっていた。大人にならないと、大人の気持ちは分からない。子供の頃に言われていたこと。あの時は分からなかったことが、大人になって分かるようになる。その身に起こったことで健司は理解ができたのは、一つの成長でした。

     一話の健司とナナのドタバタ喜劇を、そのまま続けても良かったのですが、なぜ健司はナナを必要としたのか? あんな斜め上の思考をするアンドロイドでなければならないのか?
     そんなことを考えていると、一話とはガラッと雰囲気が変わってシリアスなお話になりました。

     健司の趣味である、ギターの弾き語りは、さらっと書いただけでしたのに、そこにも注目して下さり嬉しいです。小説で、どんな風に書けるか分かりませんが、やってみたいシーンです。
     次回は、五十嵐医師に注目してくださいますか。ドタバタ喜劇作品だけに、登場人物が健司とナナばかりになってしまうので、色んなキャラを出してみたいと思っての一人です。五十嵐医師は優しい方なので、健司の家を訪問したりの登場を考えています。

     健司という、不器用で、どうしようもない男の“弱さ”と、その奥にある“強さ”を、金時さんに感じていただけたこと。それが、この物語を描く上で、私にとって、大きな力となります。
     本当に嬉しいです。
     これからも、皆様の心に届くような物語を紡いでいけるよう、精一杯頑張ります。
     この度は、本当に、ありがとうございました!
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