「十八歳 短編」を含む小説

十八歳の朝、娘に秘密の話をする。

春宮家に産まれた女は皆、名前が『さくら』にされる。 髪型も服も、好みとする色も決められる。 自我は潰され、春宮家が信仰する『さくら様』そっくりに育てられるのだ。 この冬、十八歳の…

長男。烏。三十五歳。代表取締役社長。 次男。煎。二十三歳。保育士。 三男。普洱。二十三歳。フィットネストレーナー。 長女。紅。十八歳。高校生。 異母兄弟である彼らは、父である龍の…

世界が魔物に蹂躙されて数年。 十八歳の少年・岩鉄守人は、東京湾に開いた“結界の裂け目”を、二年間不眠不休で守り続けてきた。 恋した少女との「帰ったらデートしよう」という約束だけを…

月星暦一五三四年九月。 ふたつに分かたれた王族が、正当性を主張して七十余年に及ぶ内戦下にあった月星。 後継者と言われつつ貶められたジェイドの子孫は、レオンディール・ジェイド・ボ…

　三十八歳の冬、冬野葵は生きることに疲れ果てていた。 　夢は潰え、愛する人は去り、大切な人は死んだ。 　もう何も残っていない。 　もう、死のう。 　そう思った夜、彼女は不思議な…

　三十八歳の派遣社員、城戸俊輔。すい臓がんの余命宣告を受け、無気力な日々を送る中、やがて彼は破壊的な行動に走る。罵声、石投げ、個人情報晒し……死の影が心を蝕む。 　ある冬の夜、…

　死に場所を求めて雪山を彷徨っていた十七歳の少女、佐凪真琴（さなぎまこと）。凍てつく夜、彼女は力尽きて倒れた。 　目覚めたのは、見知らぬ古い日本家屋。そこには、七十八歳の老人・…

私の名前は、神崎シオリ。二十八歳。 過去に辛い出来事があって、長い間、生きる意味を見失っていた。 けれど、ようやく人生の目的を見つけた。 それは――。 私にとって理想の男性と出…

　これまで、根本円（ねもと・まどか）はただ普通に真面目に暮らしてきた。ところが、十八歳の誕生日に、これまでには気づかなかった事に気づき、それをおかしいと感じ始めた。 　普段と同じ…

　わが国の騎士団の精鋭二人が、治癒士の少女マリアンテを中心とする三角関係を作っているというのは、王宮では当然の常識だった。 　治癒士、マリアンテ・リリベルは十八歳。容貌可憐な心…

橋戸沙亜羅、二十八歳。自分だけを愛してくれる王子様を探し続け、なぜかクズ男ばかり引き寄せてしまう悲しきマチアプ殺人鬼。 その相棒、カトラ・フォーカーは料理上手な食屍鬼。関東最凶の…

誰にでも何かしら才能がある。 自分にはどんな才能があるか、すでに判明している彼女たちに忍び寄る闇のお話。 なんか嫌な奴がいっぱい出てくる人でなしホラーです。 【みらいのは…

【コミカライズ・電子書籍発売中】 恋人と婚約中の乙井果澄は、中学生時代に大嫌いだった同級生・鮎川翠子と、二十八歳の夏に再会する。果澄は、翠子に「大嫌い」だと伝えたいのに、翠子から…

　私、巴　満月(ともえ　みつき)、明日で十八歳！！ 　私には長年の悩みがあった……それはちょ～～っと人より、ちょっと、ほんのちょっと太めな体型。 　この大バ美肉時代に乗じて、外見…

　私はイルド王国第一王女、クリス＝サーガティア。 　幼馴染で婚約者のシーインと視察に出かけ、私はふと目に留まった小さな祠に足を踏み入れた。 　そこには古びた鏡があり、「願い…

「これから、何を描き足すおつもりですか？」 　一瞬目を丸くした姫は、恥ずかしそうに笑った。 「そこまで沙稀《イサキ》はわかるのね」 「そういう構図でしたから」 　姫が歩き出し、護…

　俺は今、猛烈に女を抱きたい。でも、今は仕事中。職業は土木作業員。俺の名前は｜多田英一郎《ただえいいちろう》、二十歳。今日は金曜日なので仕事が終わったらソープランドに行くかな。一…

　森山緑葉と森山青葉。 　今年十八歳と二十歳になる、高校生と大学生の仲の良い（近所でも有名な）美人姉妹。 　そんな二人のうちどちらかがお見合いをすることになった。 　その結果は…

夢見紗梨《ゆめみさり》（二十八歳独身）はゲーム会社で働いていた。 一人夜の残業中に、過眠室で眠ってしまう。 すると目の前に現れたのは見たことも聞いたこともない男。 明らかに貴族な…