「終わらへん」を含む小説

眠った人が、朝になっても起きない。 それだけなら事故だ。けれど“いなくなる”。部屋も、写真も、戸籍も、最初から存在しなかったみたいに——ただ、周囲の記憶だけが刺のように残る。 区…

この教室では、一日が終わらない。 誰かが死ぬと、時間は巻き戻る。そして――死の瞬間の記憶だけが、クラス全員に共有される。 誰が、どうやって、なぜ死んだのか。 その恐怖と痛みと悪…

白昼は天使の都、夜は悪霊の巣窟——。 表と裏の顔を持つ王都・エディリアで暮らす少女アリスは、十七歳の誕生日に行われた婚約式を抜け出したところ、悪霊に襲われて絶体絶命の窮地に陥る。…

幼少期から下半身不随で寝たきりの少年、朔間永夢（さくまえいむ）は夢の世界で遊ぶことが好きだ。今日もいつものように夢の世界へ行くために眠ると、そこは夢の世界ではなく黄泉の国だった。…

子爵家の三男であるアシェル・イーガンは幼い頃から美しい子どもとして有名だった。 その美貌により周囲の大人たちからは、誰からも愛されて育つ幸福な子どもとして見られてきたが、その実態…

戦国の炎が浅井家を飲み込んだ夜── 五歳の少女・茶々は、燃え落ちる小谷城を見ながら静かに誓った。 「浅井はまだ終わってない。終わらせない。」 父を討った張本人・織田信長に引き…

高校二年の夏、太陽は部活帰りの土手で、突如として空間が歪むような感覚に呑まれた。 目を覚ました彼がいたのは、見知らぬ川辺。そこには片腕がなく、包帯で右目を覆った無愛想な少年――…

国をも揺るがす武略を持ちながら、国を持たず、 民とともに暮らす傭兵集団『浪人衆』 四方を海に囲まれた島国『日守』にて、 彼らは、待ち受ける苦難の時代を強かに戦い抜く。 内憂外…

死神――それは「命を終わらせる者」ではなく、「命の終わりを見届ける者」。 魂を刈り取るよりも、むしろ“死を止める”ことにばかり精を出している落ちこぼれ死神・クロム。 彼の仕事は、…

鼠、牛、虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪。 十二の獣を手本とする拳法『十二神拳』は、古代より二つの流派に分かれて争いを繰り広げていた。 一つ、己を高め正義を為す『超聖流』。…

俺はファルコア＝ブリムストーン。 英雄に憧れて学園で頑張っていたが、色々あって挫折してグダグダ学生生活を満喫している。 目標を見失った俺は、いろんな出来事（ほとんど原因はとある親…

すべての男子諸君に贈る『原始時代　✕　変身ヒーロー　×　剣と魔法』の異色ファンタジー戦記！ スーパー戦隊敗北後、すべての海が温泉と化して滅びた地球。ワイルドなパワーによって唯一…

松永美咲、15歳。彼女が望むのは、クラスメイトの碧斗や、初恋の相手である一葉たちと過ごす、ごく平凡な高校生活だった。 ​しかし、彼女の内に秘められた力は、その日常を許さない。 ​…

「麻痺って最高じゃん……！！！」 俺が"麻痺"の魅力に取り憑かれたのは、中学校の頃だ。ゲームで初めて麻痺という概念を知ってから、俺は来る日も来る日も麻痺に明け暮れた。 そんな…

永遠の生に疲れた吸血鬼タナカは、自死志願者と「血と確実な死」の取引をする。崖で出会った少女の絶望には、かすかな生への希望が混ざっていた。タナカは初めて取引を拒否。その冷酷な拒絶が…

「君の音になりたかった」――その一心が、僕の人生を変えた。 大阪の公立高校。初心者の佐藤悠真は、非常階段で孤独にフルートを吹く天才少女・白石結衣と出会う。その銀色の音色に魅せられ…

さけるチーズ対決を制して（？）、無事付き合い出した基一と温子。 しかし、しかし？ 順風満帆にいかないのは、世の常。 他人から見ればそれは、それは...？ でも当事者はそう言…

『暗黒卿アイドル、ダンジョンを救う！？』 ダンジョンが出現して25年。未だに攻略法すら解明されていない迷宮に、人類は挑み続けていた。 そんな中、突如として現れたのは、暗黒卿の…

スキルも経歴も、トップの機嫌ひとつで簡単に失う不条理な世界。幼少期からの波乱な人生を送ってきた私は、人気ゲームから人生を支配する「終わらせる技術」を学んだ。 無能な権力者、出来…

~~~ Caféteria abcb 店内窓際３番テーブルにて ~~~ 「なあ、後輩」 「なんですか、先輩」 「この店の名前、なんて読むんだ？エービーシービー？」 「っふふ、そ…