「とは言えない」を含む小説

浮雲流れる天の果てから蟇蛙がさ渡る地の果てまで、世の全てを支配なされる聖なる大帝の治世。 或る時、宮殿にて盛大な宴が開かれるという布告が出された。 曰く「この宴は大帝の子たる王子…

　平凡な高校生である俺こと烏野太陽（うのそる）は今年2年生になる。クラスでも特に目立たない平凡な俺には実は誰にも言えない秘密があった。 　その秘密が、学年一の人気者である兎沢月（…

「父が再婚することになった」 上海への引っ越しの前に、篠原楓白、生きる意味をくれた女の子への最後の告白《さよなら》。

居住地域にある運転免許試験場で直接実技試験を受けることを「一発試験」と言います。 民間の自動車教習所で実技合格の資格を貰って、ペーパーテストのみ試験場で受験するとでは大違い。 関…

「――私、アーサーくんのことがずっと前から好きでした！　つ、付き合ってください！」 突然の告白に、俺は一瞬だけ心が踊った。しかし、その違和感に気づいた時、高ぶっていた俺の感情は…

　明治二十年、雪の降る夜。 　十歳の少女・雪月花は父の借金のために吉原に売られた。 　底辺からの過酷な日々の中、彼女は一冊の本と出会う。 「天は人の上に人を造らず人の下に人を造…

中学からずっと一緒にいた春川悠と私。 なんでも話せる親友だけど、「好き」だけは言えなかった。 大学生になっても変わらない距離感。 けれど、夕暮れの駅前、いつものベンチで交わした…

雨という天気は読書との相性がすこぶるいい。それにコーヒーも加われば、理想的な休日の出来上がりだ。…なんて、そう思う人間はどれほどいるんだろう。

桜が舞い落ちる度に思い出すたくさんの思い出たち。 彼に愛してると言えない理由がある。 あなたには、忘れられない人はいますか？ 魔法のiらんどのショートストーリー 「元カレ」応募…

※こちらは当アカウントの投稿作品「朝紛い」の外伝になります。本編で書かれなかった彼らの辿った物語をお読みいただけるようになっております。 目次　(気ままに投稿していきます) …

ステータス。それは社会的地位や身分を表すもの。 転じて、ロールプレイングゲームなどに登場する様々なキャラクターの状態を示す項目のことを指す。 さて、この単語が普及したのは190…

　勇者支援を専門に行う国家機関、国家情報局勇者部。 　企画課総合戦略係では、現地へ出向き聞き込みや調査をし、勇者用のイベント原案をまとめる任務を行う。 　この任務は、勇者にも国民…

ひとりぼっちのアパート、誰にも気づかれない日々。 だけどある日、干していた洗濯物が――なくなった。 崩れていく心。誰にも言えない不安。 そのとき隣人の青年が差し出したのは、料…

はじめましてから始まる、行き場のない心を抱えたふたりの一夜。

『僕は君を裏切らない。君の秘密は墓場まで持って行く。だから君の信頼を僕に頂戴』 　アイリスの花を私の手に握らせてあの日の彼はそう言った。　 　遺体の心時計を止めなければ時魔と…

階段の途中に落ちていた一通の手紙を拾ったジェイドは、落とし主であるカティアスへと声をかけようとアトリエへと向かった。幼い頃から知るカティアスはジェイドに恋心を抱いているがジェイド…

駅前ビルの三階にある喫茶店《Les Variétés》。 選びきれないほど豊かなメニュー、少し気取った空気、静かに流れるジャズ。 そこに集まるのは、言葉を探している人たち。 言え…

実緒（みお）は親の同意が得られず、大学受験に合格したのに入学することが出来なかった。 親から働いて、家に給料の三分の二を入れろと言われた彼女は、あることに気づく。 「入学後のお…

この能力世界だ、そうして種族というものがあ る 例えば、獣人、エルフ、ドワーフ 珍しい所で言えば、吸血鬼、魔族(魔を扱うー 族)なんかもいる これはそんな世界で時に笑い、時に悲…