「忘れないでよね」を含む小説

　魔王が討伐されてから百数十年。再び魔王が蘇ると星神より神託を受けた「聖女ルナ」は、魔王討伐の為に勇者と共に旅立つ――はずだった。 　彼女の知らぬ間に、勇者は人助けができるとい…

会議が伸びて七百円。自販機の取り忘れで五十円。ノベルティ欲しさに同じ店へ三回。家庭持ちの会社員が「しょうもないのに本気で悩む」瞬間を切り取った短編連作です。損得は小さい。でも、気…

「そや、鳴門南高校野球部の四宮監督は、細かいことに気の廻らん大ざっぱなお人や。ほなけん四月から首尾よう潜り込めたら三年間心置きなく変化(へんげ)の修行に励めるでよ。書類まわりはう…

「ダラダラしようよ。抜けるところで手を抜くのは、不真面目じゃなくて処世術じゃん」 　＊＊＊ 　亡くなった祖母から受け継いだ古い家を古民家カフェ風に改造している途中で、持ってい…

部屋の片付け中、男は高校時代の卒業アルバムを見つける。 懐かしさからページをめくっていくが、集合写真の頁で違和感に気づく。 そこに写っているのは、自分と親友を除き、顔が黒く塗り潰…

　転生ならお任せください。転生斡旋業と消費者金融業で実績ナンバーワンのフューチャーグロースカンパニーです。 　あなたの転生をサポートし、転生後のステータスをお貸しします。ただし…

　総合電機メーカーの開発部に所属している新卒三年目のアラサー主人公「小山内春斗」は　恋愛には現を抜かさず、夜遅くまで会社で働くほどに無様な社畜へと成長を見せていた。 　同じ部署…

終電前、財布も定期も会社に忘れて改札前で詰んだ社畜・シンジ。 そこに現れたのは、社内で“伝説”と呼ばれる同期・蒼井美玲だった。 切符代を借りただけのはずが、その夜は少しだけ特別に…

時間だけが過ぎていって。 いつの間にか忘れてる。 そんな自分を心に刻み止めるように。

【本編完結済】 東西南北の四島からなる島国――山祇国。 穢れを祓う巫女として生まれた陽鞠と、巫女を守る守り手として育った凜。十四歳の春寒に出会った二人は、少しずつ距離を縮めてい…

〈本編完結済。今後は番外編更新予定〉『本の虫令嬢』 こんな通り名がつく様になったのは、いつの頃からだろうか？……もう随分前の事で忘れた。 私、マーガレット・ロビーには婚約者が居…

「大きくなったら結婚する」 「じゃあ大きくなったら結婚しようね」 幼い時におれは幼馴染のお姉さん、かすみさんと結婚の約束をした。 その約束は些細なすれ違いで二人して相手に忘れ…

ネタバレを含むかも。気を付けてください。 ※問題あったらすぐ消します 暇がてらにU-24コンテに参加していたら、ふと「そういや周りってどんなの書いてるんだろう？」と思いました。…

橘 薫は、繊細すぎる嗅覚を持つ28歳のアロマテラピスト。彼女の才能は、香りに付随する人の感情や記憶まで読み取ってしまうが、そのせいで、10年前の初恋の相手との突然の別れを象徴す…

妻の声が、違う女性の声に聞こえるんです。

旅人と少女。 巡る土地で出会う人々と知識。 しかし少女は時折、旅人よりも先に答えを知っている。 それは奇跡か、ただの偶然か。

URAYASU-83──それは40年前に関わった幻の通信プロトコル……国家規模の事業で、極秘裏に開発され、突如としてなかったことにされた計画にいま何かが起ころうとしている。

古より飛竜の血を引くグラディウス家と、海竜の血を引くオーベル家は、島国であるホーフブルク王国を守護する空軍と海軍の双翼として名を馳せている。しかし両家は軍部の人間なら誰もが知る犬…

三年前、山奥のH集落で行われた地質調査中、Tさんが目撃したのは、誰も覚えていない「祠」だった。 祠は動き、誰にも記録されず、触れようとした者から"首"が失われていく。村人たちは…

魔導科学が発展したルキアルク王国の第三王女セレスティアは、 自他ともに認める魔導科学オタクにして、南部戦線の英雄カロをひそかに推す“推し活姫”。 超過稼働の末に退役した “推し…