「幻想 短編」を含む小説

静かな夜に読むための、恋の話。 夢と現のあわい、すぎる時間の中、あなたはこの話を忘れてしまう？ 幻想や日常のはざまで紡ぐ、短く静かなBL短編集。

春祭りの夜。 　歌で灯りをともす少女・ルミナは、光を恐れる少年ノアと出会う。 　ふたりで灯したひとつの灯花は、 　やがて“生と記憶”の境を越えて夜空に昇る――。 　灯りと歌、…

鏡郷市の駅裏に、時間の止まったような古書店「刻書堂」がある。 店主・御子柴篝（みこしば かがり）は、古書から街に刻まれた「過去の痕跡」を読み取る異能を持つ女性だ。 退屈な日常に焦…

アルノルト王国を守る騎士団団長のリヴィアは、国を治める女王に狂気と酷似した忠誠を誓っている。年若い彼の才能は誰かにも劣ることなく、他人の目を惹くものがあった。 しかし彼の幼馴染で…

幻想白、それは人間を単純に、端的に言い表した文言だ。 人間は生まれた瞬間は白く、何色にも染まれる。 育ち、生きていく。 その年月が幻想を生む。 白だった幼い人間は幻想に染められ、…

青い屋根のパン屋の娘・早苗は、古い紙片に書かれた「選ぶところ」という言葉を見つける。町は儀式と安心の中に生きていたが、いつしか誰もその意味を問わなくなっていた。芽が伸び、印が押さ…

病んでるってこんな感じ？短編です。

・ワンナイトを公証役場で書面化する男女。 ・虹を飲み干し、冬の池へ沈む梟。 ・恋人を突き落とし、自ら光龍へと昇華する男。 ――現実と幻想の継ぎ目で、愛・孤独・破滅をテーマにした短…

──僕は爆発とともに生まれ、爆発とともに死ぬ。 誰かが爆発で死ぬとき、その人の死の間際に憑依させられスローモーションで体験させられつづけている存在〈僕〉。 絶えず世界の痛みに曝…

　詩人マリアの書く言葉は、不思議と世界を少しだけ変える。 　―― 人はいつしか、彼女を「言葉の魔女」と呼ぶようになった ―― 　けれど、愛する人を救うことはできなかった。 　…

魔時町、坂と路地が入り組む不思議な町。 大学院生の僕は彼女に出会い、「永遠に」と願った。 彼女は消えた。 一年後のハロウィン――スノードームに、彼女はいた。 僕は忘れ、永遠の恋を…

不眠症のティディベアが、愛する貴女に贈る子守唄。

これは「薬師さま」とよばれる薬種問屋の娘・真珠が、薬を煎じたり薬草を摘んだりしながら、人や妖と触れ合ったり、時にはちょっと困った事態に巻き込まれたりする幻想譚である。 真珠には…

本作は〈妖怪×SF×日常コメディ〉をごちゃ混ぜにした短編となります。 以下、あらすじ。 ❖ ある夜、封月茉莉(ふうづきまつり)は目が覚めるとパジャマ姿で街に立っていた。 普段…

隕石衝突から千年後の未来、人々は自らの腫瘍を飼育しながら日々を過ごしている。旧世界の遺跡で手にした映像と、腫瘍を媒介にした奇妙な儀式が、僕としほんさんの関係を深く、不可思議に変え…

静かな午後の昼下がり 今日も読経の声が聞こえてくる あの人の声かしら なんて思ったのは束の間のことで すぐにそんなことはないと思い直した 【掲載サイト】小説家になろう／NOVE…

１話読みきりのホラーです。実話怪談的なものや不条理系の話、民話的な話なども書いていく予定です。 ごくごく短い話ばかりなので、気軽に気に入った題の話からお読みください。

血の夢の果てに、男は女を『土』へ還す。 愛と滅びが交わる、月の夜の伝承。 月の清掃人が見た、終わりのうた。 ••✼•• 『【急募】月の清掃隊 』と 『「Go God Goo…

冬の朝。小さな教会で、私は祈りを捧げていた。 「君に会いたい」 叶わぬ願いを口にしたその瞬間── 背後の扉が軋み、失われたはずの“声”が再び響く。 祈りは届いた。ただ、神さ…