「春らしさ」を含む小説

介護のため配信をやめた優香。新たな名前で配信を再開。かつて自分が支えた安藤から声を心の支えに、春の訪れとともに声が繋ぐ、二人の静かなその後の優香の再生ストーリーが始まる。

声をなくしたのは、ある春の午後だった。 君がいなくなっても、世界は変わらない。 けれど、音のない空気の中で、私は確かに君の声を聴いた。 ──声を失った女が、亡き恋人の“透明な声…

　紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」…

桜が紛れ落ちる橋畔に、孤独を馴れ服させた私は、まばゆいばかりの原葵と邂逅した。彼女は率直に、私が閉ざした世界へ踏み込み、「友達になる」と固く主張した。だが春の暖陽の裏には、冷たい…

春菜は同じ趣味の人と友達になるためTwitterを眺めていた。そこに君、めいたんが現れる。2人はネットで知り合い自分のことをなんでも話せる仲になっていく。仲良くなるにつれてめいた…

高校3年生の春、美咲は同じクラスの拓海への想いを手紙に込めていた。 卒業式に渡そうと決めていたその手紙は、彼に恋人がいることを知った瞬間、永遠に封印されることになる。 数年後、引…

日常の中にふとあふれる、やるせなさ、切なさ、背中の温度。 失恋のあと、春の風、夢の記憶、誰かの不在。 そんな“うまく言えない感情”を拾い集めた短編集です。 ほんの少し怖い話、淡…

※企画趣旨説明とあとがきは、近況ノートへ移動させました。 北流亡さん自主企画『同じプロットで書いてみよう！』参加作です。 https://kakuyomu.jp/user_e…

高校三年の終わり。 亮と真司は、互いに強く惹かれ合いながらも、進学をきっかけに離ればなれになってしまう。 「離れても大丈夫」「信じてる」――そう誓い合ったはずなのに、時間と距離は…

俺が中学の頃から親友の春人（はると）には、秋菜（あきな）ちゃんという一個下の妹がいる。 中学の時はよく三人で遊んでいたのだが、段々と大人の女性に成長していく秋菜ちゃんに、俺は次第…

春からようやく刑事になった美子は兄が事故死したことの真相を確かめるために兄のいた横浜警察の第三課に所属することに成功した。 そこで相棒となったのは超ドSで変態刑事の水蓮寺だった。…

【全体あらすじ】 この春の健康診断で色々と数値がグレーゾーンになった、40歳の独身サラリーマン・昭嶋深春，4月15日生まれ。 夜のカップ麺大盛り、昼のコンビニの唐揚げ弁当、そして…

春木（はるき）ミヤモトは、日の川県で最も名門とされる東雲高等学校に通う女子生徒。 明るく前向きだが少し不器用な性格のせいで、彼女はしばしばクラスの注目を集めてしまう。 そんな彼…

春の教室。斜め前の席に座る不思議で無口な谷口くんをみて、私は一目惚れをした。 明るく前向きな私は、どうにか彼に近づきたい。 でも、その間には、私に密かに想いを寄せてるもうひとりの…

みずみずしい思春期の憂鬱に、銀色の花たちは、玻璃の感性によって狂い咲く 春待睡蓮に、一通の手紙が届く。 「ジャスミンの紅茶の香水です」 とても不審な手紙。 睡蓮はすぐに、そ…

図書館の午後の陽だまりで、過去の恋人に再会した藍子。 大学時代、三ヶ月間の恋を叶わぬ事情で終わらせられたあの人は、今、別の人と婚約していた。 禁断の再会、秘密の時間。やがて、二人…

　曇町で彼が初めて伝説を作ってから、二年が経っていた。二年前の春、彼は全裸で町を爆走し、世間にその存在を知らしめたのだ。 　それからというもの、毎年春になると、彼は曇町で全裸爆走…