「時間帯」を含む小説

「――あれは…？」 高校2年生の高城湊斗（たかしろみなと）は、家に帰っている最中だった。 午後8時半。夕暮れで、真っ赤に染まった街の風景がガラリと変わり、街灯が太陽の代わりにこ…

　北原　翔太　(きたはら　しょうた)は、孤児だった。 　それなりに苦労をしながら、高校へ進学、バイト三昧と、一人暮らしの生活を始め、夏休みをすぎて、忙しい生活に慣れてきたころだっ…

　彼はただの無名作家だった。 　趣味で小説を書いていたが、読者はほとんどゼロ。ランキングなど夢のまた夢――そう思っていた。だがある日、ふと目にした「カクヨムコンテスト受賞作家イン…

とあるライターの話、というか呟き。

大学二年の上野修一（うえの　しゅういち）はラッシュ時間帯の満員電車に乗る人を後ろから押して安全運行のサポートをするバイト、いわゆる“押し屋”をしている最中、扉に挟まれてしまった美…

高校二年生の海音は凪に思いを寄せていた。思い出にはいないはずなのに、その柔らかな瞳がどこかで見たような気がするのだ。 修学旅行で友だちの美咲と同じ班になり、凪と、凪の親友である奏…

　辺りを見ると古民家の一室、蝋燭についた灯が4本ほど部屋の端に、中奥に1本立っている。その部屋の中央に1人の人物が片膝を曲げて、腰を据えている。 　この世の人間とは思えない雰囲…

快楽の瞬間に訪れる、もう一つの“気配”。 本書は、性愛と霊障が交錯する、ちょっとエッチで、だけど確かに怖い短篇集です。 隣の部屋から響く喘ぎ声。鏡越しにこちらを覗く“誰か”。夜…

「私は聖女ユリシア。そしてもうひとり、夜になると目を覚ますのが“悪役令嬢”リシェルなの」 神の祝福を受けた聖女は、誰よりも純粋で、誰よりも罪深かった―― とある王国。神殿に仕…

数々の異聞を混ぜた作品です。これ以上の説明は不要と見ました。私は戻ります。 続きが気になりましたらどうぞ、お好きに。 ⚠️注意書き。 この物語を読む際、辺りに誰かがいる事を確認…

人々が大地から空に逃げてから、数百年―― 人々が暮らす「空に浮かぶ大地」である浮遊島の一つ、島国家エレナーデ。 そこでは飛遊具（ひゆうぐ）という道具を使って空を飛びモノを運ぶ…

夜のラジオから流れてくるのは、恋愛相談のコーナー。 太刀川夜馬《たちかわよま》は、そのコーナーを必死に聴く。 彼の心には、一つのあたたかい想いがあった。 その想いは、同じクラス…

紗夜はいじめが原因で不登校になった高校一年生の女の子。 学校にも行かず、彼女は配信者活動で稼ぎを得ている。 ある日、いつものように近所のコンビニに行くと、自分のリスナーとばったり…

　一週間に一度、スマホの修理をお願いしにやってくる子がいる。 　学生服の男の子。高校生だ。 　彼は毎週土曜日の午前中に店にきて――受付は私が担当している……同じ時間帯だから偶然…

「夕暮れは魔の者が闊歩しだす時間帯だから、決して一人で出歩いてはいけないよ」 父と喧嘩をして家を飛び出したミクが空き缶をぶつけた人物の正体とは？

令和日本にある昭和を思わせる古い家屋が残る町。 "柏綾町"。 古い場所には摩訶不思議が根付く……此処はあやかしと呼ばれる、不思議な生き物たちが集まる町。 上位と呼ばれるあやかしは…

魔法使いとして冒険者パーティに参加した主人公 しかしそのパーティの時間帯はめっちゃ早朝 こんな朝っぱらからダンジョンで戦えと！？ ↓前回の投稿↓ 『世界線の引っ越し』 htt…

朱色の空が暗くなっていく時に出逢った女。 寫眞を撮ってほしいという。 そして、別の場所でもう一枚撮ってくれと冷えた手に引かれて行った場所は、見知らぬ場所。 どこに迷い込んだのか……