「​円城塔賞」を含む小説

格安で手に入れた人型ロボットの彼女。デート中、突然プロモーションを始める彼女に戸惑いながらも、主人公は次第に彼女に惹かれていく。しかし帰り道で、予期せぬプロモーションが彼を待って…

バーソルの森に住む者で、リークルロッズの詩を知らぬ者はない。生まれてすぐから子守歌代わりに聞かされる。それは、バーソルの森が生まれた理由であり、バーソルの森ができる前に何があった…

その宇宙船は、船内の循環機構の中枢を担う、ある植物《プラント》がある。その植物は、死体を含めて人間の出すものを養分として発芽し育ち、実は蛋白源となり、葉や茎は食用となり、繊維を供…

クーデターにより国を失った王子と、お側仕えのアンドロイドのお姉さんの物語です。 亡国の王子レオニスは、黒髪のアンドロイド・ノエミに守られ、廃墟や辺境を転々としながら育ちます。 …

三人グループ特有の苦しさに悩まされている高校二年生の紗良は、初めて学校をサボり一人でカラオケに行く。そこでメロンソーダを飲んで、紗良はあることに気がつくのだった。

証拠がない犯罪を自白した犯人は刑事と共に屋上にあがる。

古びた喫茶店で待ち合わせた二人の男。 元プロ野球選手だった男は、かつての過ちと思いを語る。 （注） 本作はメジャーリーグで実際に起きた事件（ブラックソックス事件）を モデルに…

　ブックカフェ『琥珀書房』の二階には、屋号も持たない奇妙な探偵事務所がある。 　扱うのは『失せ物探し』。 　時に、「心の欠落」までも見つけ出す。 　主人公レノは不思議な金髪美…

この世界には、生まれてから髪が伸びて一定の長さになると女の子はポニーテールをきつく結ばなければいけないというルールが存在する。一度きつく結んだポニーテールは簡単にほどくことができ…

同棲して二年になる主人公と莉子は、スーパーに買い物に来ていた。「今日、何鍋にする」という主人公の問いに、莉子はスマホの画面を見ながら、まともに答えようとしない。挙句、「水炊きにす…

渓谷沿いの谷間に昔走っていたローカル線。 何年も前に廃止になった線路の草を刈りに、今年も俺はやってきた ……。

一七五七年、英国ライミントン塩田。 敬虔で無知な博物学者ジョン・ラッカムは、塩湖の澱みの中に一匹の甲殻類「アルテミア」を見出し、神の視点から彼女たちを愛した。 清浄な水。豊かな…

小笠原家の家臣の中島明延の次男で十八になった清吉改め清延が、後の半蔵こと、服部弥太郎と出会い、岡崎の城下で松平家康に出会い仕える事となり、漸く兄と母の仇である武田忍者軍団の大熊源…

ただ駅から家まで帰りましょう。 オバケなんてないさ、なんて。そんなことはない。 貴方は？　貴女は？　本当に人間なの？ そう、じゃあ、私は？

夜な夜な書斎に現れ、作家の書き終えた原稿に誤字脱字を埋め込んでいく妖精がいる。 その名はスクリブラー。今日はその働きをご覧に入れましょう。

事故で意識不明の重体となった彼女は、永遠の檻で彼と出会い惹かれる。彼はイマジナリーラバーだった。 カクヨムコンテスト11【短編】参加作品。

暗闇の中では、灯は点けられない。 微かでも光あるからこそ、灯は点けられ。 灯は周囲を照らすのだ。 ────────── ピアノコンクールでは最優秀賞及び金賞の「一番」しか取っ…

この世界では、嘘をつくと猫の毛並みが濁る。 正直であることが美徳とされる社会で、ひとりだけ酷く毛色の濁った猫が生きている。

ついてくる、ついてくる。 どこへ逃げても隠れても。 これはぼくが、消えない「それ」と出会った日の短い物語。