あの日見た鬼火が、また見れますように。
- ★★★ Excellent!!!
子供の頃に行った祖母の家。
そこで“私”は鬼火をみた。
鬼火というタイトルの言葉から、何か妖が現れるようなお話を想像したが、本作はそういったものではない。
かといって鬼火が見間違いであったり、比喩であったりもしない。
これは鬼火が登場する、とても優しく温かい物語なのだ。
「大丈夫。どんなことでも、なんとかなる」
それを人生の全てで体現し、すべてを優しく笑って見守ってくれた祖母。
それは認知症になってなお、変わらなかった。
祖母の人柄がにじみ出る温かいエピソードは本当に読んでいて心地良い。
読後には、とても温かい、良い物語を読んだという充足感がある。
本作を読めば、あの鬼火をまた見ることができたならいいな、と思うことだろう。
心温まるとても良い作品なので、ぜひおすすめしたい。