哀しいまでに透きとおる青さの向こう側

「空が青いのは君がたくさん涙を流したせい」という一文は、論理ではなく感情による世界の捉え方を象徴している。悲しみを直接解決することはできなくても、涙のあとに見える景色を一緒に眺めることはできる。その姿勢が、この作品のやさしさだ。
最後に描かれる虹と笑顔は、救済の結果ではなく、時間を共有したことの自然な帰結として置かれている。理解しきれなくても寄り添うことはできる、その静かな肯定が、限りなく青く美しい。