熱き心、いま龍に託して

孔明が、夷陵の大敗という絶望の中で劉備の最期に立ち会う、心の継承の物語。
最大の魅力は、歴史の常識を鮮やかに塗り替える大胆な解釈にある。
映像を見ているような美しい文章と完璧な構成で、傲慢だった天才が真のリーダーへと成長する姿を気高く描いている。知略を超えた絆の尊さに、最後の一行まで胸が熱くなる。
三国志を知らずとも心震える、格調高い一作。